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呉越春秋 湖底の城(一巻)
1,760円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2010/07/28 |
JAN | 9784062163453 |
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呉越春秋 湖底の城(一巻)
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商品レビュー
3.9
17件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
単行本全9巻まとめてのレビュー 春秋時代の中国南方(楚・呉・越)を舞台に展開された物語。 話の大きな軸は二人。 一人は伍子胥であり、もう一人は范蠡。 この時代のこの二人に主な焦点をあてた作品が今までなかったので、 読んでいてとても楽しい。 伍子胥についての大まかな知識は、海音寺潮五郎氏の「孫氏」で読んだことがあるが、 そこにはない伍子胥の生涯や魅力がこの本にある。 呉の公子光や孫武が、伍子胥にとっていかに大切な人であったか。 父親と兄の復讐をなすために、いかに多くの人々と巡り合い、力を貸してもらったか。 伍子胥に人としての魅力があったからこそ運命的な巡り合いがあるし、人として寛容であったからこそ、協力してくれる人もいる。 同じように、越王句践が范蠡にとっていかに大切な人であったか。 范蠡も実家と家族を失うも、やはり『人徳』というものに支えられ、多くの人々と知り合い、幸せにし、そして己の道を進んでいく。 ”復讐”から始まる話は古代中国にたくさんある。 古いところでいえば太公望がそうである。 太公望にしろ、伍子胥にしろ、范蠡にしろ、 まずは復讐を成し遂げようとする本人たちが人間としての魅力を備えていないと、協力者も得られないし、何も達成できない。 その意味では「太公望」と似た話の展開ともいえる。 呉越の最終決戦がついに始まるとき… それは呉の巨人・伍子胥と、越の天才・范蠡の知の対決でもあった。 とにかく一読の価値はある傑作だと思う。
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春秋戦国時代・楚に生まれた伍子胥。従者二人(右祐、御佐)とともに、兄・伍尚治める棠邑に旅立ち、優秀な臣下を集めるため、武術大会を開催。その過程的で出会った謎の若者・才松、そして商人の開と臼。そして逗留した漁師の家で出会う永翁と嫁の桃永と童の屯。また武術大会で部下に加えた陽可。そし...
春秋戦国時代・楚に生まれた伍子胥。従者二人(右祐、御佐)とともに、兄・伍尚治める棠邑に旅立ち、優秀な臣下を集めるため、武術大会を開催。その過程的で出会った謎の若者・才松、そして商人の開と臼。そして逗留した漁師の家で出会う永翁と嫁の桃永と童の屯。また武術大会で部下に加えた陽可。そして斉の兵法家の孫武。彼らが今後、伍子胥とともにどのような歩みをしていくのか、正に旅立ち編、今後が楽しみ。桃永との出会いのシーンの描写が美しい。
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伍子胥の物語、開幕の巻である。我ながら(宮城谷ファンとしては)信じがたいことに積んでいたのだが、五巻が発売されたのを機に読み始めてみた。 冒頭はややパンチが弱いが(宮城谷先生らしい好男子として伍子胥が描かれ、彼独自の色が見えてこなかった)、さすがに上手い。するすると読み進め、...
伍子胥の物語、開幕の巻である。我ながら(宮城谷ファンとしては)信じがたいことに積んでいたのだが、五巻が発売されたのを機に読み始めてみた。 冒頭はややパンチが弱いが(宮城谷先生らしい好男子として伍子胥が描かれ、彼独自の色が見えてこなかった)、さすがに上手い。するすると読み進め、あっという間に読み切ってしまった。 宮城谷先生の文体は独特で、明らかな脱線を含んでいるし、歴史的な経緯をつぶさに説明している箇所も多いのだが、そのわりに重さを感じさせない文体なのだ。本当に、驚くほどするすると進んでしまう。 内容的にはまだまだ序盤、伍子胥自身も、かの大軍師殿との邂逅でもわかるように見識の浅いところが見えていて、それだけにこれからの躍進が期待されるところだ。 その期待度もあって、星を半個下げて四つ半相当と判断した。このシリーズは、時代から考えても、まだまだこれくらいのもので満足していいものではないはずだ。
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