商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2010/06/01 |
JAN | 9784030167100 |
- 書籍
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海の志願兵
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海の志願兵
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
「コロボックル物語」シリーズで知られる佐藤さとるさん。 ご本人の記録ではなく、 佐藤さんのお父さんの実録を小説にしたものだという。 佐藤さんのお父さん、名前は完一さんというそうだ。 明治30年に岐阜県で生まれたけれど、 子だくさんの生活苦から、一家で北海道の屯田兵村へ渡ることと...
「コロボックル物語」シリーズで知られる佐藤さとるさん。 ご本人の記録ではなく、 佐藤さんのお父さんの実録を小説にしたものだという。 佐藤さんのお父さん、名前は完一さんというそうだ。 明治30年に岐阜県で生まれたけれど、 子だくさんの生活苦から、一家で北海道の屯田兵村へ渡ることとなる。 小学生のころに本や書くことが好きになり、 小学校の教師の持っている本を借りて読んだりしていたそうだ。 17歳のときに、海軍機関兵に志願して、以来海軍所属で 戦争中、勤務に励むこととなる。 完一さんが残した手紙や日記をもとに 教育期間中や海軍生活の日々を生き生きと書き上げられ、 ひとりの平凡な青年が生きて来た人生が一冊の小説に仕上がっていた。 ファンタジックな話を書く佐藤さとるさんだが、 その文学的な血筋は、 この完一さんから受け継いだものなのだなあと思った。 完一さんは戦争に行ったが、無事に帰還している。 海軍に入隊しても、着実に出世した方だそうだ。 人生において、運気の強い人だったのだろう。 自分の父の真の姿を包み隠さず、 後世に残す手ほどきをする親孝行な息子にも恵まれているから とてもうらやましく思った。
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童話コロボックルを書いたさとうさとるが大人向けの本を書いていた 「コロボックルに出会うまで」 「オウリィと呼ばれたころ」 そして この「海の志願兵」 さとるが生まれてからも 父親はずっと戦艦に乗っており 一緒に暮らした記憶はただひとつ 2歳の頃 明るい戸外で そばにいた父がサッ...
童話コロボックルを書いたさとうさとるが大人向けの本を書いていた 「コロボックルに出会うまで」 「オウリィと呼ばれたころ」 そして この「海の志願兵」 さとるが生まれてからも 父親はずっと戦艦に乗っており 一緒に暮らした記憶はただひとつ 2歳の頃 明るい戸外で そばにいた父がサッと逆立ちをしたという 父親完一はかなりまめに記録を残しているが さとるが14歳の時に戦死しており 本人に聞きただすことは出来ない あとは親戚知人からの情報でここまでまとめた集中力はすごい 生き生きとした物語りにうまくまとめられているところが さすが 1897 明治30年 父 佐藤完一誕生 1911 明治44年 1912 大正元年 1923 大正12年 関東大震災 1928 昭和3年 父31才 さとうさとる誕生 1942 昭和17年 佐藤完一戦死 さとる14歳 1945 昭和20年 敗戦全面降伏 さとる17歳
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※このレビューにはネタバレを含みます
子供のころによく読んだコロボックル物語の作者・佐藤さとる氏が、父・完一氏の日記をもとに書いた一海軍士官のお話。 岐阜県の造り酒屋で生まれたが、家が傾き屯田兵として北海道に一家が移ったことから話は始まる。屯田兵は、名前の通り兵士であるが、戦いがないときは、もらった土地を開拓するのが主な仕事だった。 そう、戦争がなければの話。しかし、日本は戦争の時代へを突入していく。海軍に所属することになった完一は、船酔いに強かったり、絵が上手という特技もあり、いろいろな人に出会って、昇進していく。そして結婚。45歳で戦死をするが、お話は、双子の姉妹、そして長男にも恵まれた33歳までで終わる。逆立ちをする父、それが長男・暁氏の最初の記憶ならば、このお話はの続きはさとる氏のお話に続くということなのだろう。
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