商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 交通新聞社 |
発売年月日 | 2010/03/23 |
JAN | 9784330133102 |
- 書籍
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仁杉巖の決断のとき
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仁杉巖の決断のとき
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仁杉巖の原点。当たり前のことを当たり前に新進気鋭の工学博士が解き明かすリーダーへの道。 第1章 用地が東海道新幹線の成否の鍵だった 第2章 鉄道経営の基本 第3章 土木工学の本質 第4章 仁杉流勉強法・思考法 対 談 技術・契約・教育ーこれからの土木を語る ...
仁杉巖の原点。当たり前のことを当たり前に新進気鋭の工学博士が解き明かすリーダーへの道。 第1章 用地が東海道新幹線の成否の鍵だった 第2章 鉄道経営の基本 第3章 土木工学の本質 第4章 仁杉流勉強法・思考法 対 談 技術・契約・教育ーこれからの土木を語る 草柳俊二VS仁杉巖 仁杉巖は、東京帝大土木工学科卒業後、鉄道省に入省し常務理事で退任、西武鉄道副社長、鉄建公団総裁を経て国鉄総裁を務めた。その後、西武鉄道社長やFM埼玉の創業者・初代社長を務めた。技術系の職員としては異色の経歴と言える。 丸善で書棚を散策して遭遇。新幹線の生みの親、島秀雄の事が書かれていたため購入しました。 島秀雄は、新幹線を作るために国鉄総裁である十河信二に迎えられます。その時の条件は、副総裁と同格の技師長にするというものでした。当時の技師長は、常務理事と同格の技術の長であり、それほど権限のあるポストではなかったそうです。仁杉氏は技師長付技師として島氏を迎えるためのポストづくりに奔走します。 「高文を通っていない技術屋が副総裁と同格になるなんてとんでもない」と抵抗が激しかったそうですが、当時の技術屋の地位が窺えます。(仁杉氏は就職時に内務省では技術屋を採用しても本省の課長にはなれないため、局長に堂々となれる鉄道省を選んだそうです。)結局、鉄道法を改正し条文上、技師長を偉くし副総裁と並べて妥協したそうですが、当事者でなければ知りえないため貴重な証言と言えます。 副総裁格の技師長が誕生したことにより、新たに技師長室が発足し4人の副技師長が置かれ年中侃々諤々議論したそうです。その中で生まれたアイデアが新幹線に生かされているそうです。仁杉氏は、島秀雄のそばで大いに啓発されたそうです。 その後、名古屋幹線工事局長に異動し、東海道新幹線の建設に奔走します。 この時代の回想も、新幹線建設の歴史を知るうえで興味深いものがあります。 土木の技術者が経営に参画し、国鉄総裁や鉄道会社の社長などを歴任するのは珍しいことです。仁杉氏は、土木屋(コンクリートが専門)としてスタートしますが、ゆくゆくは経営に参画したいとしう向上心を持ち、専門外のことでも幅広く、簿記なども勉強したそうです。 全く未知の仕事であっても、コンクリートで一生懸命勉強したように、対象は変わっても勉強する態度は変えなかったという言葉は、耳が痛い話です。 土木業界に危機感を持っており、憂慮するとともに土木学会の果たす役割に期待しています。 国鉄総裁以降の回想は、広く薄い感じがして残念ですが、読んで損は無い1冊といえおススメです。
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