商品レビュー
3.7
15件のお客様レビュー
官能小説の歴史を深く掘り下げ、その変遷と重要な作家たちを紹介する内容は、ジャンルの魅力を再発見させてくれます。評論家による体系的なまとめは、官能小説がどのように進化してきたのかを理解する手助けとなり、特に第1部では当時の流行や性癖に触れながら、代表的な作家の特徴を知ることができます。第2部では、ジャンル分けが行われ、各作品の一部が引用されているため、具体的なイメージを持ちながら楽しむことができます。作品によっては、現代においても独自の特色を持つ作家が紹介されており、官能小説の多様性と時代に敏感な業界の動向を感じることができる貴重な一冊です。
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官能小説の歴史と代表作家のカテゴライズで終始。引用箇所が偏っていて筆者の趣味嗜好が伺われる。ある意味定点観測で作家の違いと特徴がわかる仕掛けにはなっているのが良いとは言えるが、そもそも現行作家の中では大した違いはない。団鬼六、宇能鴻一郎のような飛び抜けた特色と文体はむしろ何も規制...
官能小説の歴史と代表作家のカテゴライズで終始。引用箇所が偏っていて筆者の趣味嗜好が伺われる。ある意味定点観測で作家の違いと特徴がわかる仕掛けにはなっているのが良いとは言えるが、そもそも現行作家の中では大した違いはない。団鬼六、宇能鴻一郎のような飛び抜けた特色と文体はむしろ何も規制のない現代であるにも関わらずしぼんでしまっていないか。 自分としては今だに半村良の性表現が最上に淫靡である。続いて夢枕獏がくるが、結局いずれも官能小説専任ではない。 つまりそういうことだ。
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官能小説評論家 永田守弘氏による官能小説の歴史です。第1部では、官能小説の変遷を追いかけながら重要な作家の紹介とその当時に流行(?)していた性癖についてまとめられています。第2部では、官能小説のジャンル分けについてまとめられ、それぞれの代表的な作品や作家が短いですが紹介されていま...
官能小説評論家 永田守弘氏による官能小説の歴史です。第1部では、官能小説の変遷を追いかけながら重要な作家の紹介とその当時に流行(?)していた性癖についてまとめられています。第2部では、官能小説のジャンル分けについてまとめられ、それぞれの代表的な作品や作家が短いですが紹介されています。抜粋ではありますが、紹介作品の濡れ場の一部が引用されているのが特徴だと思います。文学の本流から外れてしまう官能小説を体系的にまとめたという意味で貴重なものです。思っていた以上に時代の流れに敏感な業界なんだなと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ネタバレ 2010年刊。耳目を引くためか、よく見かける表題「教養としての…」を用いるが、戦後の世相・世俗分析、官能小説家の文体・作風の特徴、世相と官能作家との関係性を著す(後半の一部はキャラ属性や関係性の特徴を述べるが)。構成や引用箇所、小見出しが明快で読みやすい。小説表現に常なるリアルさは不要だろうが、本書指摘の官能表現の誇張(男性作家に多い)は確かに興を削ぐこと甚だしい。また、肉食女子の氾濫を男性が忌避し、癒しを現代の官能小説に希求、とは得心。ただ、BL、LN系やハーレクイン的官能小説の言及なく、やや偏頗。 種々の定義がありうるところが、猥褻概念、そしてその摘発基準の変遷も、さわりではあるが本書で感得できる部分はある。現代のそれと摘発文献との比較をすれば、現代のそれの方が一層猥褻であるのは一目瞭然なので…。
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