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居住の貧困 岩波新書
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居住の貧困 岩波新書

本間義人【著】

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居住の貧困 岩波新書

836

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2009/11/20
JAN 9784004312178

居住の貧困

¥836

商品レビュー

3.6

7件のお客様レビュー

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2014/06/12

 少々専門用語に慣れず、読みづらい点はあったが、良書だと思った。  住む場を追われてホームレス、団地の高齢化と孤独死等・・・こうした社会問題の背景にあった日本の住宅政策上の問題点を、丁寧に解説してくれている。  日本の住宅政策は、戦後間もなくは厚生省の管轄で戦災で住居を失った国民...

 少々専門用語に慣れず、読みづらい点はあったが、良書だと思った。  住む場を追われてホームレス、団地の高齢化と孤独死等・・・こうした社会問題の背景にあった日本の住宅政策上の問題点を、丁寧に解説してくれている。  日本の住宅政策は、戦後間もなくは厚生省の管轄で戦災で住居を失った国民に最低限の住居を提供するというものであった。その後建設省の管轄に移り、高度経済成長を促進する成長産業として発展を遂げる。  更に小泉構造改革で、地方自治体が低所得者を対象に建設する公営住宅に対して行う補助金を廃止し、公営住宅の整備にもストップをかけてしまった。  国民誰もの権利として住む場を保障されるためには、「住まいは人権」と位置づけ、社会保障制度や雇用制度と合わせ、社会政策として展開する必要があると筆者は述べている。  人権としての住まいが、日本でなぜ発達してこなかったか? 社会政策が如何に重要かについて理解が深まった一冊だった。

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2011/12/17

【読書その104】住居は生活の基本的な基盤。それが崩れ、その問題を社会的にあぶり出したのが2008年の暮れから翌新年にかけて東京・日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」である。本著は、戦後の住宅政策の軌跡を検証し、諸外国の動向を検証しつつ、現在の問題点について論じた本。戦後の焼け...

【読書その104】住居は生活の基本的な基盤。それが崩れ、その問題を社会的にあぶり出したのが2008年の暮れから翌新年にかけて東京・日比谷公園に設けられた「年越し派遣村」である。本著は、戦後の住宅政策の軌跡を検証し、諸外国の動向を検証しつつ、現在の問題点について論じた本。戦後の焼け野原の日本を復興させるため、まず行われたのが住宅不足の解消のための社会政策であった。自分も知らなかったが、当初は、住宅行政は内務省、そして同省から分割して発足した厚生省の所管であったという。その後、経済政策の一環として建設行政として進められるようになったという。私が上越市の生活保護のケースワーカーとして見た現実は、職がなくなるとともに住まいも失い、一気に貧困にあえぐ姿であった。仕事をして自立をするにしても、そのベースとなるの住居である。本著は、住居をセーフティーネットの一つとして再度捉え直すことを論じた良著であった。

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2011/09/26

戦後の住宅政策の軌跡。居住空間が投資の対象となり、住む場所がなくなっていっていることへの危機感とその対策提案。 対策自体の決定は国が行うしかないので、私はこの本で、「賃貸か持家か」といった判断をするのに役立てたいと思って読んだ。 結論としては、人口減少により増えて行く空き家が、金...

戦後の住宅政策の軌跡。居住空間が投資の対象となり、住む場所がなくなっていっていることへの危機感とその対策提案。 対策自体の決定は国が行うしかないので、私はこの本で、「賃貸か持家か」といった判断をするのに役立てたいと思って読んだ。 結論としては、人口減少により増えて行く空き家が、金持ちの家(億ション)といった投資対象ではなく、一般人にも使いやすいように門戸が開かれたときまで、購入は差し控えるのが良いと思った。 戦後は仮住まいが当たり前で、年収程度で家が買えたらしい。雇用も収入も不安定な今の若年層では、世帯年収600〜800万円程度では持家を持つのは難しいという。戦後紙幣が紙切れとなったときに、安定して住める不動産を持つのがブームになったらしいが、地震が頻繁に起きている現在、持家での安心も得られるか疑わしい。空き家の活用を政府が善意で積極的に行うことが、今後必要。

Posted by ブクログ

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