商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/10/28 |
JAN | 9784101448336 |
- 書籍
- 文庫
銀天公社の偽月
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銀天公社の偽月
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商品レビュー
4.2
5件のお客様レビュー
脂雨が降りしきる街を照らす人工月を軸とした短編集。 泥濘とした世界でありながらも懐かしさがあるシーナワールド。
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2021/01/01 読了 薄い一冊ながら、ものすごく濃密な「シーナワールド」が展開している。 舞台は、脂雨の降る未来の世界。光を求める人々のために、その一帯を照らす「偽月」が上がる、荒廃した町。 物語に特定の主人公はおらず、それぞれの短編がこの「偽月」に関係がある(直接...
2021/01/01 読了 薄い一冊ながら、ものすごく濃密な「シーナワールド」が展開している。 舞台は、脂雨の降る未来の世界。光を求める人々のために、その一帯を照らす「偽月」が上がる、荒廃した町。 物語に特定の主人公はおらず、それぞれの短編がこの「偽月」に関係がある(直接にはないと思われるものもあるが)世界で繰り広げられる。 ともかく荒廃した未来であり、「知り玉」とか「村田肺魚」とか、これまた椎名さんの小説に登場する意味不明な異形の生き物が次々と登場し、リアリティを与える。果たしてこの世界で人類は一度滅亡・衰退してしまったのであろうか、そう思えるほどである。 中でも一番印象に残ったのは「爪と咆哮」。最初はなにのことか全く分からず読み進めてゆくが、登場人物たちは脳髄だけ取り出され、一つの巨人の別々の器官として生き続けているという内容だ。この設定には度肝を抜かれた。 椎名さんのSFの中で、一番印象に残ったのは、若い頃に読んだ「アドバード」であろうか。それと同じくらい、世界観がものすごい。読み始めるだけでたちまち異世界がリアルにそこに展開する。 一部「武装島田倉庫」に登場する人物が出てきており、世界観が共通しているらしいが、忙しくて買ってからずっと読めていない。今度読んでみたい。
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濃密な「シーナ的なもの」にどっぷりと浸る。身悶えしちゃいそうなほどの快感。椎名誠さんはこの中の「塔のある島」で、ついに日本SF文学の頂点を極めたかもしれない。
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