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「ふるさと」の発想 地方の力を活かす 岩波新書
792円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2009/07/22 |
JAN | 9784004311959 |
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「ふるさと」の発想
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「ふるさと」の発想
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商品レビュー
3.7
12件のお客様レビュー
ふるさと納税の発案者による、ふるさと納税の発案のきっかけに触れた本、ということで読んでみました。 福井県知事を務めた西川氏の、福井県政に対する姿勢や施策、そして、それらの背景にある想いについて、丁寧に書かれた本です。 2009年当時の福井県の様子も、いろんな角度から書かれていて...
ふるさと納税の発案者による、ふるさと納税の発案のきっかけに触れた本、ということで読んでみました。 福井県知事を務めた西川氏の、福井県政に対する姿勢や施策、そして、それらの背景にある想いについて、丁寧に書かれた本です。 2009年当時の福井県の様子も、いろんな角度から書かれていて、福井県に対する西川氏の、ふるさとを大切にしたいという想いがよく伝わってきます。 その一方で、国政に対しては、マイナスの感情も多々あるようですが、単なる批判に終わらず、地方を変えることで国を変えていこうとする姿勢をもち、しかも実際に、ふるさと納税をはじめ(ふるさと納税の是非はさておき)、地方発で国を変えた部分もあり、知事としての活動を全うされた方、という印象をもちました。 ただ、地方と都市や国の関係に関する問題は、なかなか一筋縄ではいきませんね。 すぐに変えるのは難しいと思われるだけに、地方が主体となった成功を積み重ねることで、少しずつ変えていくしかないのかもしれません。
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福井県には、繊維と眼鏡のような地場産業が数多く存在してきた。しかしグローバル化による安価な製品の購入や電子化・バーチャル化による現物の需要の減少等からこれらの産業は悪戦苦闘している。またライフスタイルの変化も加わって、商店街や市場も閑散として来ているのが現状である。 そのような中で、「都市が地方を養っている」というような「仕送り論」が唱えられることがあるが、これは誤解である。確かにメディアで取り上げられる情報量の偏りから、地方の状況がうまく伝わっていないという現状もあろうが、実際のところ、水や電力、食材、さらには人材など市民生活や企業にとって不可欠な資源を都市は地方に頼っているのである。したがって、確かに日本の中心は都市圏や関西圏になるが、それでも地方従属論は不毛な議論なのである。 現在、機械化やバーチャル化による生のコミュニケーションの減少、三世代住居や出生率の低下、一方ではSNSを媒介として個人がダイレクトに世界とつながることが出来るようになってきたことなどにより、「個化社会」ともいうべき社会になっている。このような今日において、行政と住民が目的を共有し、一緒に行動、活動するという「つながりある共動社会」を作り上げていくことが重要である。というのも、共同体意識や共感が社会的に共有されるときに自由が確保され、民主主義が健全に機能するからである(都市部での投票率の低さや選挙演説の際の対応などにもリンクしている)。また、「個化社会」において、人々は不安を埋め合わせるために何かを求めている傾向にあるとも言えるからである。例えば、若者であればSNS、お年寄りの中には詐欺にあっても、声をかけてくれるだけましと考える人もいるのである。 様々な課題を抱える地方において、個人や地域の力だけでは対応できないときに地域を守ることが自治体の役割であり、存在意義である。行政は住民に対して親身になり、一体感を共有する「つながりのある共動社会」に根差した「ふるさと」を作っていくべきである。 第1章から第3章では、主に地方を国との対比で捉え、地方従属論を批判する趣旨で書かれている。これは、かつて国の役人も経験し、現在地方の長として働いておられる著者だからこそ感じていることなのであろう。そして第4章以降では、「ふるさと」とはなにかということや、地方行政のあるべき姿について論じている。福井県の事例が多く、なじみのない人には少々距離があるかもしれないが、最終的には地方行政全般に当てはまるように一般化しているため、福井県になじみのない人でも勉強になる一冊である。
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様々な形で地方創生が問われる中で、外とのつながりを重要視した「新しいふるさと」という視点をわかりやすく描いている。 第一章 地方は、いま 第二章 地域格差をどう見るか 第三章 「改革」とは何だったのか 第四章 「ふるさと」という発想 第五章 「ふるさと」からの発信 第六章 「つながり」を立て直すために
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