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大河内正敏 科学・技術に生涯をかけた男 評伝・日本の経済思想
2,750円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済評論社 |
発売年月日 | 2009/07/01 |
JAN | 9784818820296 |
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大河内正敏
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大河内正敏
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★コンツェルン解体の深層★理研話でもう一冊。理化学研究所の第3代所長にして理研コンツェルン生みの親である大河内。その理研部分に焦点を絞った経営学者による評伝。学者だけに単なる読み物としてだけでなく、傘下の企業がどれだけ理研に配当として資金を供給していたかなど細かい分析が読ませる。...
★コンツェルン解体の深層★理研話でもう一冊。理化学研究所の第3代所長にして理研コンツェルン生みの親である大河内。その理研部分に焦点を絞った経営学者による評伝。学者だけに単なる読み物としてだけでなく、傘下の企業がどれだけ理研に配当として資金を供給していたかなど細かい分析が読ませる。 大河内の本質は造兵学者であり、企業はあくまで研究所を成立させるために作ったと指摘する。コンツェルンが行き詰った理由を敗戦に求める論調が多い中、それ以前に企業が資金繰りに行き詰まり昭和17年ごろには銀行管理下に置かれていたという。 その理由のひとつが理研への配当負担の重さ。そしてもうひとつが「農村工業」として田舎に工場を作ったことにある。田舎の女性を行員に雇い、工程を分解して安い賃金で大量生産に取り組む発想は先進的だった。だが戦争を前に原材料の調達が滞り、さらに戦争用に必要な生産物が頻繁に変わるという状況で、セル生産のような熟練工に比べ大量生産が必要な農村工業は立ち上がりが遅く効率が悪かったという問題が生じていた。敗戦で財閥解体にあったのがコンツェルン解体の原因だと思いがちだが、さすが学者だけにきちんと背景を分析している。非常に面白かった。農村工業の概念はもう少し遅く高度成長期の前に登場していれば、より素晴らしい成果を残していたのだろう。また、コンツェルンとしてのシナジー効果はそもそも念頭になかったらしいとの指摘も勉強になった。
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