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芸者論 花柳界の記憶 文春文庫
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芸者論 花柳界の記憶 文春文庫

岩下尚史【著】

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芸者論 花柳界の記憶 文春文庫

726

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2009/07/09
JAN 9784167753924

芸者論

¥726

商品レビュー

4.4

5件のお客様レビュー

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2020/11/02

芸者=神代の時代の精神を具現化した存在  という起源論から始まり、常につきまとう性的サービスの提供者、下賤な職業、哀れな女達というステレオタイプに異を唱える。 宮尾文子の小説を読んでから、芸者の人生に圧倒されて興味を持っているが、美貌と芸と才覚にあふれた女性なら政界財界を手玉に...

芸者=神代の時代の精神を具現化した存在  という起源論から始まり、常につきまとう性的サービスの提供者、下賤な職業、哀れな女達というステレオタイプに異を唱える。 宮尾文子の小説を読んでから、芸者の人生に圧倒されて興味を持っているが、美貌と芸と才覚にあふれた女性なら政界財界を手玉に大活躍したであろうし、そうでなければ借金や非人道的境遇で苦しんだだろう。 現代のアイドル文化などもこの芸者文化の末裔のような気がするが、フェミニズムの人達とは多分絶対折り合わないような論旨。 にもかかわらず、洗練の極みに至る女性らしさ、厳しい鍛錬、幾多の大物が妻にと求め、芸術の創造源となった芸者文化の魅力は人を惹きつける。 優雅で辛辣、流れるような筆致で時代を下ってゆく語り口がまた出色の書物だ。

Posted by ブクログ

2016/08/04

面白く読んだ。古代の巫女の話から、吉原が源氏物語に連なる王朝文化の再生装置であり神々の振る舞いを演じる場所であったという論の考察の深さには唸った。現在の娼妓ではない芸者は昭和も戦後になってからの話でそれまでは娼妓と芸者の二枚看板であった「不見転 みずてん」芸者も法の目をかいくぐり...

面白く読んだ。古代の巫女の話から、吉原が源氏物語に連なる王朝文化の再生装置であり神々の振る舞いを演じる場所であったという論の考察の深さには唸った。現在の娼妓ではない芸者は昭和も戦後になってからの話でそれまでは娼妓と芸者の二枚看板であった「不見転 みずてん」芸者も法の目をかいくぐり幅を利かせていたのだ。しかし色街が水の傍にあるのは古代の巫女たちから変わらないとは何やら因縁めいた話である。荷風や鏡花など近代文学における花柳界に興味がある方にもお勧めの書。硯友社散々な言われようですが。流麗な文章が心地よいです。

Posted by ブクログ

2016/01/23

とにかく名文。黙阿弥の台詞かと見まごう日本語に度肝を抜かれた。そして辛辣。せせこましくなった現代の我々への批判も鋭い。

Posted by ブクログ

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