クオリア再構築 常識の壁を突き抜け、遡る5つの対論

島田雅彦, 茂木健一郎【著】

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2009/06/30
• JAN: 9784087813975

商品レビュー

2012/03/05

「クオリア再構築」読んだ。面白さ予想以上。茂木健一郎はまだしも、島田雅彦の教養と考察の深さに感心する。人間の本能、文明、哲学。製鐵からオペラまで。ロマンチストの傾向がある茂木に、島田が現実的なツッコミを入れる様子も面白い。二人の発言一つ々々が、箴言のようで事典の項目のようで。

2010/09/01

単純に興味深かったのは『言語DJ』で、最も面白かったのは『死と縄文』。二人の持論が正しい・正しくないはさておき、先に体験したことを念頭にお互いの知識をぶつけ合って昇華させていくということにおいてはベストなコンビだと思う。
逆にめんどくせえなあと思ったのは最初の『愛と暗愚』。言ってることがマイナーすぎてたまについていけなかった。これがTV番組だったら絶対に３分でチャンネルを変えてる。

それにしても、読む前は理系(茂木さん)×文系(島田さん)対談だと思ってたけど、実際蓋を開けてみたら理系(島田さん)×文系(茂木さん)でびっくりした。茂木さんの発言の方が突飛というか、ドリーミーというのか。これ、相手が島田さんみたいに冷静な人じゃなかったら本としてまとめられなかったんじゃないかなあ。

2010/08/22

blog文章やNHKの「プロフェッショナル」のコメントが意味不明と思っていた茂木健一郎が、対談でどうしゃべるのかに興味があった。しかも相手は島田雅彦。サイエンス x 文学。理系 x 文系。
結果は、予想以上の面白さだった。なにより茂木が普通の文章でしゃべっていておどろいた。そして何を言わんとしているか全部判る。blogやTVでの発言はなんなのか…それともこれは「編集」の力なのかしら。

茂木はまだしも、島田の教養と考察の深さに感心した。二人が扱う範囲は、人間の本能、文明、哲学、製鐵からオペラまで。読み口はとてもさらりとしているけど、内容はとても濃い。するっと読み過ごしてしまいそうな一言に、本質が凝縮されている。
二人の発言一つ々々が、箴言のようで事典の項目のようで、1行ともおそろかにできないほど濃かった。
ロマンチストの傾向がある茂木に、島田が現実的なツッコミを入れる様子も面白い。この二人はいい組み合わせと思う。

それにしても島田雅彦、美形。