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ペルディード・ストリート・ステーション プラチナ・ファンタジイ
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ペルディード・ストリート・ステーション プラチナ・ファンタジイ

チェイナミエヴィル【著】, 日暮雅通【訳】

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ペルディード・ストリート・ステーション プラチナ・ファンタジイ

3,080

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2009/06/25
JAN 9784152090430

ペルディード・ストリート・ステーション

¥3,080

商品レビュー

4.3

10件のお客様レビュー

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2017/01/15

最初,世界観がわかりにくく,添付されている地図もごちゃごちゃしていて,なかなか物語にうまく入れなかったけれど,この膨大な量を読み進めているうちに,少しずつ引き摺り込まれて最後はどっぷり浸かってしまった.恋愛に芸術,悪徳政治家やマフィアのボスや革命家,AIの野望にモスラのような蛾の...

最初,世界観がわかりにくく,添付されている地図もごちゃごちゃしていて,なかなか物語にうまく入れなかったけれど,この膨大な量を読み進めているうちに,少しずつ引き摺り込まれて最後はどっぷり浸かってしまった.恋愛に芸術,悪徳政治家やマフィアのボスや革命家,AIの野望にモスラのような蛾のバケモノ,なんだかわからない危機エンジン,たくさんの要素がてんこ盛りだ.一番魅力的だったのは,蜘蛛の異性体ウィーヴァーの独特のつぶやき(宣告)だった.

Posted by ブクログ

2016/11/26

未来都市ニュー・クロブゾン.普通の人間と鳥族,昆虫族,サボテン?などが混在する雑多な舞台.アイザックは犯罪を犯し翼を奪われたヤガレクに再び飛べるようにしてくれと要請を受け研究を開始するが.物語は都市国家全体を巻き込む事件に発展する.地図も細かく完全に未来を構築している.

Posted by ブクログ

2016/02/05

 ニュー・クロブゾンは汚い町だ。汚物、粘液、煤煙、作者がニュー・クロブゾンの汚さを描写すればするほど、この町の活気が感じられてくる。見事だ。この町には人類の他に、両生類人間、昆虫人間、サボテン人間、さらに主人公アイザックもよく知らないいろんな種族が住んでいる。過去の遺伝子操作によ...

 ニュー・クロブゾンは汚い町だ。汚物、粘液、煤煙、作者がニュー・クロブゾンの汚さを描写すればするほど、この町の活気が感じられてくる。見事だ。この町には人類の他に、両生類人間、昆虫人間、サボテン人間、さらに主人公アイザックもよく知らないいろんな種族が住んでいる。過去の遺伝子操作により雑多な知的生命が棲んでいる、などというSF的説明はなされない。また、改造人間リメイドも重要な人口構成要素だ。アイザックの恋人リンは人間の頭部の代わりに甲虫が付いているケプリという種族で、アーティストだ。前半、主役は丹念に描かれるこの町そのものと思えてくる。  ペルディード・ストリート・ステーションとは、バス=ラグなる世界の都市国家ニュー・クロブゾンの数個の鉄道がすべて交わる駅、いわばニュー・クロブゾン中央駅。  そしてそれが主人公である科学者アイザックの隠喩となっている。アイザックという名の科学者で、太っていると描写されると、アイザック・アジモフの顔が浮かんできて仕方がない。アイザック・ダン・デア・グリムネーブリンは市井の科学者で、雑多な知識に通じ、いわば知のペルディード・ストリート・ステーションなのだ。  罪を犯し翼を切り落とされたガルーダ、すなわち鳥人のヤガレクは再び飛ぶことを望み、はるばるアイザックを訪ねる。飛翔の研究に着手したアイザックはそうとは知らず、知的生命の精神を食べる巨大な蛾スレイク・モスを羽化させてしまう。モスは麻薬製造のためマフィアに捕らえられている4匹の仲間を解放し、ニュー・クロブゾンは恐怖に堕ちる。科学と魔法の同居するこの世界、スレイク・モス騒動が起こると、なんとまあ、悪魔、次元を股にかける巨大蜘蛛、密かに人間に混じる寄生生物、図らずも意識を持った機械、様々な存在が登場してくる。捕食者であるスレイク・モスにデブ科学者如きが到底敵いそうもないのだが、後半、話は、政府とマフィアに追われながら、スレイク・モスと戦うアイザック一行に集約してくる。  冒頭をはじめとして、ときどき差し挟まれる一人称の独白はヤガレクのものであり、彼がもう一人の主人公。彼はもういちど飛べるのか。彼の犯した罪は何なのか。ヤガレクにとってスレイク・モス騒動も言ってみれば一挿話なのだ。ペルディード・ストリート駅。駅とはいっとき留まり、また去るところである。留まり、去る。換言するとこれは、いっとき死に留まり、そして去る、象徴的な死と再生の物語ともなっている。この物語の多層性に絡め取られた読者もまたいっときニュー・クロヴゾンに留まり、そして深い余韻のもとで去るのである。

Posted by ブクログ

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