経営にカウンセリングを活かす インテグラル産業カウンセリング

松村一生【著】

• 販売会社／発売会社: コスモスライブラリー/星雲社
• 発売年月日: 2009/05/20
• JAN: 9784434132407

商品レビュー

2011/04/17

経費や業績の面からもカウンセリングは企業で使えるんですよ、ということを考えるに使える本だと思った。カウンセリング地図でもって、各々のカウンセリング心理学がどういった守備範囲を持っているのかが可視化されていてよかった。また、ハーズバーグ「動機付け衛星理論」の紹介により、企業のどんな要素が、構成員の「いい気持ち」や「いやな気持ち」をどれだけ持続させるか、という指標を知る事ができた。指標のおかげで「給与アップは「いい気持ち」にさせるが持続しないため、構成員のやる気を持続的に引き出すことはできない。よって成果主義賃金体系がいいものだとはいえない、ボーナスとしてならよい」と主張することができる。ウィルバーの4象限の扱いに期待して読んだのだが、お互いに求めるものや話の「かみ合わなさ」を解消するだけでなく、カウンセラー自身が活動をバランスよく展開していくための指針を与えてくれるものともなり得る、としている。個人のこころ（I）に焦点が偏りがちなカウンセリングだけど、コスト（it）の視点から、カウンセラーがものを言うならば、企業はちゃんと理解してくれるはず、だと書いてある。