島田荘司全集(Ⅲ) 北の夕鶴2/3の殺人 高山殺人行1/2の女 殺人ダイヤルを捜せ 消える「水晶特急」

島田荘司【著】

• 販売会社／発売会社: 南雲堂
• 発売年月日: 2009/05/14
• JAN: 9784523264231

商品レビュー

2015/10/13

初読。図書館。伊坂幸太郎さんオススメの『北の夕鶴2/3の殺人』が読みたくて借りた。びっくりするような殺人トリックで、主人公は死にそうな目にあうハードボイルドという組み合わせは、確かに度肝を抜かれる。しかし、島田荘司さんを４作も続けて読むと、トリックにやられるのか、疲れるなあ。あとがきや付録の綾辻行人との対談でいろんな裏話がわかり、結構楽しかった。

2011/07/27

やっと読み終わったさ☆『北の夕鶴2/3の殺人』『高山殺人行1/2の女』『殺人ダイヤルを捜せ』『消える水晶特急』
気になるのが誤字脱字がちらほら(゜-゜)
話は面白かったですよー全話通して女性が強い強いw
サスペンス色が強かったなぁ(;゜ロ゜)
ハラハラしましたよ。
トリックはなるほどなーって感じ。
夕鶴は御手洗用のトリックだったらしいね☆
御手洗バージョンも見てみたかったな(・∀・)

2009/09/14

この『島田荘司全集』は、氏の作品を刊行順に収録した、豪華装丁本。年一回の配本されるらしい。
本書は、その第3弾。厚さはなんと5cm。1985年刊行の島田荘司作品４作を収録している。すべて氏が磨き直しを行なった」改訂完全版である。

1.改訂完全版　北の夕鶴2/3の殺人　★★★★
2.改訂完全版　高山殺人行1/2の女　★★
3.改訂完全版　殺人ダイヤルを捜せ　★★
4.改訂完全版　消える「水晶特急」　 ★★★

この全集は、刊行順に改訂完全版が読めるので、再読には都合が良く、満足度も高い。ひとつ残念なのは、この全集が1年に1冊しか出ないこと。今年は待ちきれずに、『北の夕鶴2/3の殺人』『消える「水晶特急」』『確率２/２の死』を昔の文庫版で読んでしまっていた。ただ、改訂完全版といっても、私には改訂箇所がどこなのかがわからなかったので全く問題はなかったのだが。

この全集はあくまでも「マニア」を意識したものだと思う。全作品を刊行順に同じ装丁で、そしてなにより「改訂完全版」で揃えたいというマニア心理を擽る作戦なのだろう。私はマニアではないのだが、やはり再読するなら「改訂完全版」を読みたいと、出版社の作戦にまんまとはめられているようだ。
でも、もちろんそんな全集には、おいしいところがある。あとがきがなかなかに面白いのだ。執筆当時の氏の苦労が窺えたりする。その苦労が作品に及ぼした影響の大きかったことがわかったり、作品誕生秘話もあったり。
もうひとつのおまけ、対談「新本格黎明期の思い出」での、綾辻行人さんとの話も、興味深かった。とても面白かった。当時の推理小説業界の窮屈さを伝える話には、驚いたり、呆れたり。

来年刊行予定の全集第4弾は、
1.『確率２/２の死』1985刊行
2.『サテンのマーメイド』1985刊行
3.『夏、19歳の肖像』1985刊行
4.『火刑都市』1986刊行
以上4作品を収録予定とのこと。
でも来年。また、待てずに読んでしまいそうだ。吉敷、御手洗シリーズだけ、読み直そうと思っていたが、読んでいない作品が見つかったりして楽しくなってきた。

それにしても、未読既読がわからないのは失敗。他の作家作品もそうだが、既読作品名をちょっとメモっておけばよかった。