商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京堂出版 |
発売年月日 | 2009/05/20 |
JAN | 9784490107500 |
- 書籍
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剣道を知る事典
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剣道を知る事典
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平成21年5月20日初版発行 父は剣道5段で、私が中学生のころ、隙をつかれたと胴をどす黒く腫らして帰り、よほど命の危険を感じたらしくそれ以来剣道をぱたりとやめた。とき折思い出して剣道の話をしたが、きまって「寒くてな」で終わった。 パソコン通信時代からの友人が息子さん二人とともに...
平成21年5月20日初版発行 父は剣道5段で、私が中学生のころ、隙をつかれたと胴をどす黒く腫らして帰り、よほど命の危険を感じたらしくそれ以来剣道をぱたりとやめた。とき折思い出して剣道の話をしたが、きまって「寒くてな」で終わった。 パソコン通信時代からの友人が息子さん二人とともに今も剣道を続けてられる。 晩秋の武道館での全日本剣道選手権はテレビ放送がありよく見る。 なのに、ルールも武士道も知る手立てがなく今日まできてしまった。 阿修羅、コシヒカリ、日本酒...、日本マイブ〜ムなこのごろ。「剣道を知らない一般の方々が読めるように」とおわりにあり、剣道を知らない一般の私なのだが、かねてから剣道を知りたかった一般の私でもあり、読んでみた。 辞典でもあるのだが、面白い読み物である。 私にとって興味深かったことをいくつか。 p25 稽古の安全性「突然死を防ぐために」 剣道はケガの少ない競技だそうだ。年間傷害発生率 柔道3.64% バスケット2.89% ラグビー2.87%だが、剣道は0.63%。けれども突然死の危険率がとてもたかいのだそうだ。 資料は40~59歳のものであるが、ランニングでの危険率を1とした場合、剣道は2.5なのである。スキーが1.9、登山が1.8。理由として、水分が摂取しにくい、熱を放散しにくい防具、そして対人競技としての心理的緊張とある。 大きな声では言えないが、私も竹刀を持ったことがある。若かりし頃の職場の上司が剣道の師範で国体にも審判として呼ばれる人だったので、やってみないか?のさそいに私はすぐ乗った。刀とか鉄砲とか大好きなのである。 竹刀を借りて持ち方足の運びなどひととおり簡単に教わり、素振りをし、さあ、と、ジャージだが向き合った。上司は微動だにせず竹刀を中断で構えているだけ。何だ?何故だ?....私は一歩も動けなかったのである。ただひたすら怖かった。上司の竹刀の動かぬ先で私の動きは殺さた。気も殺された。 突然死を招くほど緊張が強いスポーツであることに異論はない。 P79 有効打突 -ゆうこうだとつ- (残心について) 剣道は瞬間的にひとつのまとまりあるもとして発現されて結実されるものである、という。武士の一分の果し合いや眠狂四郎とかの真剣勝負の映像を思い出すに足る一文であった。ひとつのまとまりとは、「構え→攻め合い→打突の機会の見極めと技の選択→打突する→極める→残心」。 残心とは、打突した後でも油断することなく、相手の反撃に直ちに対応できる「身構え」と「気構え」をいう。のだそうだ。 またひとつ思い出した。平泳ぎの金メダリスト北島康介さんの平井コーチの戦略だ。北島選手は全コースの7割ぐらいまで世界新のペースで来てもあとの3割で失速してしまうことがしばしばあったのだという。コーチは考えた。ゴールが近いと思うことで力がぬけるのではないかと。そこでコーチは北島選手の意識改革をした。ゴールして電光掲示板を振り返って自分の成績を確認するまでがレースだと。それで北島選手は失速せずに金メダルを取ることができた。まさに、剣道で言う残心。 残心は、私の日常のいろんなことにも当てはまる。覚えておきたい教養だ。
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