![我が国文化と品質 精緻さにこだわる不確実性回避文化の功罪 JSQC選書5](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001616/0016161146LL.jpg)
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本規格協会 |
発売年月日 | 2009/04/24 |
JAN | 9784542504578 |
- 書籍
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我が国文化と品質
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我が国文化と品質
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圓川 隆夫は、東京工業大学の教授で、日本品質管理学会の会長を務めた人です。また、先日の(2010年度の)「デミング賞本賞」に選ばれました。 ★★★ 「品質を上げるためにはお金が必要」というのは、一般的な意味で常識ですが、TQMの人たちは時に「品質とコストはトレードオフの関...
圓川 隆夫は、東京工業大学の教授で、日本品質管理学会の会長を務めた人です。また、先日の(2010年度の)「デミング賞本賞」に選ばれました。 ★★★ 「品質を上げるためにはお金が必要」というのは、一般的な意味で常識ですが、TQMの人たちは時に「品質とコストはトレードオフの関係にない」とか、さらに進んで「品質を上げるとコストが下がる」と言います。 私もたまにプレゼンで言うことがあるのですが、言葉で説明することが多く今一つ真意が伝わっていないんじゃないかなと心配だったのですが、図1.2の「質・コストトレードオフ曲線」です。 “質とコストはトレードオフ”という考えは決して間違っていない。図1.2は、横軸にコスト(右に行くほど低コスト)、縦軸に質(上に行くほど高品質)をとり、実線の曲線は、フロンティアと呼ばれる現状の実力で実現可能な質とコスト水準の組合せを示したものである。このフロンティア曲線上のある点Aから、高品質に向けて左に移動すれば必然的に高コストになり、低コストに向けて右にシフトすれば質の低下を招く。すなわち、“質とコストはトレードオフ”の関係にあると言える。 ところが、技術革新や組織的改善努力によって、このフロンティア曲線を右側にシフト(一点鎖線)できればどうなるであろうか。図中のブロック矢印で示すようにAからA'(点線の矢印の範囲内)への移動は、高品質化とともに低コスト化も同時に実現される。これこそが“質をよくすればコストも下がる”という我が国質管理のいうところである。すなわち、“質とコストはトレードオフ”は短期的には正しくても、図1.1の時間軸を右に進め、中長期的に継続的な改善を積み重ねる場合には正しくなく、オペレーションズマネジメント上の競争優位の鍵となる“質をよくすればコストも下がる”世界が成立してくるのである。 どうでしょう? 私は、この図1.2があるだけでずっと理解が進んだような気がしました。 ★★★ 本書では、また、「ガラパゴスかと世界同一品質追求」というタイトルで、グローバル市場で日本はどうやって品質を武器に戦っていけばよいのかの指針を示しています。 1990年ごろから、我が国製造業の海外進出やグローバル化が進展するにつれ“世界同一水準”ということが喧伝された。しかしながら、今グローバルな市場ニーズとコストを考慮した“戦略的質・機能”という考え方も必要ではないか。その一方で、たとえば同じ製品の中でも安全、特に環境に関しては、我が国製造業が得意な、CO2ゼロ、環境負荷ゼロを目指した飽くなき高品質・高信頼性を“世界同一水準”で追及するというように、質のあり方をターゲットに層別して考える必要が、今求められている。 ということで、これまでの日本の歩みを振り返り、今後について品質を軸にどうやって戦略を立てていったらよいのかを考えるうえで勉強になりました。
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「品質大国 日本」はすっかり元気を失い、日本のみならず、リーマンショック以降、世界的な不況により多くの企業は、もがき苦しんでいる。 私は、世界に誇る日本の品質を評価した書籍などで育ってきた。それが最近では、「神話が崩れた」等、マインドが低下する活字ばかりが目立つようになった。 ...
「品質大国 日本」はすっかり元気を失い、日本のみならず、リーマンショック以降、世界的な不況により多くの企業は、もがき苦しんでいる。 私は、世界に誇る日本の品質を評価した書籍などで育ってきた。それが最近では、「神話が崩れた」等、マインドが低下する活字ばかりが目立つようになった。 この書籍は、モノへの不確実性回避傾向が強いの日本人の文化的傾向などを通じて、主観ではなく、客観的に、日本のこれまでの品質とこれからの品質がわかりやすく解説されている。 欧米マネジメントの表面的絶賛解説本よりも日本らしい本モノのマネジメントのヒントがここにはある。必読!
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