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僕が溺れた女 五つのインモラル フランス書院文庫
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僕が溺れた女 五つのインモラル フランス書院文庫

鏡龍樹【著】

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僕が溺れた女 五つのインモラル フランス書院文庫

764

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 フランス書院
発売年月日 2009/05/10
JAN 9784829616376

僕が溺れた女 五つのインモラル

¥764

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2009/05/04

主人公の長年に渡る背徳の女性遍歴

一言で言えば作者の既刊『僕と最高のお姉さん-六つの贈りもの』に極めて似たオムニバス形式の作品である。5章立てで5人+αのヒロインが登場し、主人公の14歳~23歳くらいまでの相手を順番に務めている。「初めて」だった担任先生とのウブで一途な中学から、義母(高校)→実姉(卒業時)→実妹...

一言で言えば作者の既刊『僕と最高のお姉さん-六つの贈りもの』に極めて似たオムニバス形式の作品である。5章立てで5人+αのヒロインが登場し、主人公の14歳~23歳くらいまでの相手を順番に務めている。「初めて」だった担任先生とのウブで一途な中学から、義母(高校)→実姉(卒業時)→実妹(大学)→隣の人妻(社会人)である。後半にいくに従い経験を積んだことによる自信を深め、人妻との頃にはテクニシャンのように振る舞い、経験豊富な人妻さえも翻弄、最後は焦らしに焦らして調教にまで成功してしまうほどになる。年齢を重ねたことも相まって少しずつズルさや図々しさも出てくる主人公である。各章でのヒロインとの絡みは、その時々の状況や心境も交えた、愛情と艶っぽさに溢れるなかなかの良さなのだが、章を跨ぐと呆気ないほどあっさりと過去のことになってしまい、どうにも勿体無いような物足りないような流れである。オムニバス形式の宿命かもしれないが何ともスカッとしない。そして、これはもしかしたら実に「らしくない」結末に拠るところかもしれない。物語としても中途半端な、何だか突然の打ち切りに対処したかのような判然としない終わり方だし、最後に人妻を籠絡するというのも作者らしくないと思うのである。久し振りの鏡作品だったので期待していたのだが意外な作風だった。この違和感は何だろう。作者の執筆活動に対するアプローチに変化が起こっているならば、あまり喜ばしくない方向へ向かっているのではと、老婆心ながら危惧してしまう。

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