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徴税権力 国税庁の研究 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2009/04/10 |
JAN | 9784167766016 |
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徴税権力
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徴税権力
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商品レビュー
3.9
12件のお客様レビュー
【286冊目】個別の行政機構のミッションは簡単に変わらないと思うけれど、その在り方は時代とともに大きく変わると思う。その意味で、2000年代前半に記されたこの本の頃から、徴税権力の行使の在り方も変化してるだろうからすぐに今日のニュースに当てはめてみることはできない。とはいえ、今ま...
【286冊目】個別の行政機構のミッションは簡単に変わらないと思うけれど、その在り方は時代とともに大きく変わると思う。その意味で、2000年代前半に記されたこの本の頃から、徴税権力の行使の在り方も変化してるだろうからすぐに今日のニュースに当てはめてみることはできない。とはいえ、今まで勉強してこなかった「国家」や「行政」の基本的事務である徴税の我が国における在り方を学ぶにはとても良い本だった。 徴税が弱い者いじめになってはいけないと筆者は言いつつも、本書の中心は「徴税権力vs超強い相手」という構図で、この超強い相手というのが、政治家、検察、大企業、創価学会というもの。政治家については、最大にして最後の国税金星といえる金丸信の摘発を冒頭に描写しつつ、その後与党が「経済警察たる徴税権力の横暴を許すな!」と言って反転攻勢に出たのが興味深い。小泉元総理など、有名政治家が支持者の陳情を受けて国税に圧力をかけている実態描写も、「ここまで書いて良いのかな…」とこちらが不安になるくらい笑 税法違反で検察と連携しつつも、抜きつ抜かれつの緊張関係があるとか、大企業は規模の問題等で課税が難しいと言いつつ、国際取引に着目しつつ徴税しようと努力してるとか、創価学会に気を遣っているとか。 刑事告発を目標として強制力のある調査ができる「査察(マルサ)」と、相手の任意協力をもとに調査する「資料調査(リョウチョウ)」の違いなども興味深い。 あとは、徴税権力がいかに国民から嫌われているか端的に表す言葉も思わず笑う! 「火事はどこだ?」「税務署だ」「じゃあ、ほっとけ」←国税局が教えてくれた小話 「お父さんは悪いことはしていないから警察は怖くない。でも税務署は怖い」←商売人だった筆者の父の言葉 「ハイジャック犯よりも、国税局の方がよっぽど怖かったよ。お前みたいな悪いヤツはいないといった調子でガンガンやられたからね」←国税局の捜索を受け、その後「よど号」に乗り合わせた社長の言葉
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国税と検察の微妙な関係が面白い。しかし、これを読んでいると摘発されるのは氷山の一角かなぁという印象を拭えない。そんななかで無力感に苛まれているかもしれないが、頑張っている国税の努力が感じられた。
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よくもまあ国税の内部情報をこれだけつかんだものだ。ダダ漏れの感すらある。時代が違うとはいえホントかしら。 マスコミ人らしいやや偏った視線もところどころ感じた気がするが、ここまでやれば立派。大企業への査察検討のあたりは興味深い。
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