商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2009/04/09 |
JAN | 9784167722036 |
- 書籍
- 文庫
ありふれた風景画
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ありふれた風景画
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商品レビュー
3.5
38件のお客様レビュー
青春物として女性同士の淡いような、甘酸っぱいような恋愛を描いた小説。タイトルの『ありふれた風景』では無い、不思議な内容。 売春を学校中から噂されながら否定もしない琉璃。先輩達に絡まれて偶然助けに来た先輩の周子。周子も動物や植物と話しが出来、カラスを操れるので不気味な噂を立てられて...
青春物として女性同士の淡いような、甘酸っぱいような恋愛を描いた小説。タイトルの『ありふれた風景』では無い、不思議な内容。 売春を学校中から噂されながら否定もしない琉璃。先輩達に絡まれて偶然助けに来た先輩の周子。周子も動物や植物と話しが出来、カラスを操れるので不気味な噂を立てられている。 家庭でも親の不和、母親のメンヘラなどがあり居場所に困っているが、徐々に周子に惹かれ始めるとともに周子も琉璃に惹かれて行く。 作者は時代小説の暗いミステリーも多いが、学校教師の経験を活かした青春物も瑞々しさがあって読み応えがあり、つい買ってしまう。
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想像していたものと少し違った。 美しく妬みの対象となる琉璃と、不気味で特殊能力を持つ周子。2人が親しくなったのも、お互いが外見や噂で判断せずに中身を見る人だからだろう。やはり、まだ高校生だからか琉璃や、周子、洋佑に危うさがあった。自分が高校生のときはもうほぼ大人でしっかりしていると言う気持ちがあったら、周りから見ると琉璃たちのように、子供で脆いものだったのかもしれない。
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再読。 この作品、とてもすきなのである。 剥き出しの刃物のような鋭さ、透明さ、熟しきる前の果物のような若さとほろ苦さ。 あさのあつこさんの作品にはそれが満ちている。 瑠璃の薄桃色の爪。 校内を飛び交う陰口と噂、視線。 恋を実らせた朱里の存在の輪郭の明瞭さ。 瑠璃と周子ふたりの...
再読。 この作品、とてもすきなのである。 剥き出しの刃物のような鋭さ、透明さ、熟しきる前の果物のような若さとほろ苦さ。 あさのあつこさんの作品にはそれが満ちている。 瑠璃の薄桃色の爪。 校内を飛び交う陰口と噂、視線。 恋を実らせた朱里の存在の輪郭の明瞭さ。 瑠璃と周子ふたりの出雲旅行。 激情に駆られて紅い花びらを踏みつけた周子。 「捨てなさい。そんな思い出集めみたいなまね、しないで」 たくさんのシーンが脳裏に刻まれていて、 ときどきふと私の中を過る。そんな作品。
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