「ご当地ラーメン」の地域ブランド戦略 “地域ブランド"シリーズ

関満博, 古川一郎【編】

• 販売会社／発売会社: 新評論
• 発売年月日: 2009/02/25
• JAN: 9784794807922

商品レビュー

2022/03/10

　B級グルメ、ご当地限定○○など「まちおこし」に「食」が活用されることが多い日本社会。何のためのまちおこしで、そこでラーメンがどのような媒体となり、どのような効果を生み出しているのかを、10の地域の事例にふれながら考えられる本です。

　2008年の出版なので、2000年代初めのラーメンブームがひと段落し、新しさや個性が求められるようになってきた時期の事例が書かれています。
　各事例はそれぞれ執筆者が異なるので量も質もややまばらですが、目的と効果を押さえていれば、それなりに面白く読めることができると思います。
　個人的には、震災前の釜石市の様子が書かれているところがグッと胸にきました。震災後はどのような取り組みをしているのか非常に気になりました。

2016/04/13

かなり専門的な本です。２００９．２発行。１０のご当地ラーメン、旭川、和歌山、熊本、上州藤岡、釜石、八王子、笠岡のラーメン、伊那ローメン、八幡浜ちゃんぽん、沖縄そばについて、それぞれ２０数頁がさかれてます。私の好きな熊本ラーメンでは、「桂花」や「こむらさき」ではなく、「味千ラーメン」の歴史や海外戦略が記されてました。表紙のラーメンは、その「味千ラーメン」です。

2010/07/28

7月28日読了。「地域ブランド戦略シリーズ」の一冊、日本各地に数あるご当地ラーメンの中から、アジアに「味千」を展開して成功している熊本ラーメン、ご当地ラーメンブームの火付け役となった和歌山ラーメン、豊富な資源を活かし今後のブランド化を目指す八王子ラーメンなど10の事例を取り上げる。ご当地ラーメンの活性化にあたり「B-1グランプリ」が果たした役割の大きさがうかがい知れる･･･。大掛かりなハコモノや工事がなくても地域ならではの味・話題性を出せて、老若男女誰もが愛するラーメンだが、町興しを切望する地元民にとっては当たるか死活問題でもあるだろう。今後もどのようなご当地ラーメンが現れるか注目していきたい。個人的には長野県伊那の「ローメン」を食べてみたい。しかし物事には光があれば闇があるのが常、「消えていったご当地ラーメン」についても知りたいものだ。