商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 未知谷 |
発売年月日 | 2009/03/03 |
JAN | 9784896422535 |
- 書籍
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土に書いた言葉
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土に書いた言葉
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商品レビュー
5
3件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
まるで脳天に熱い玉が落とされたような衝撃を感じた。まったく未知であった「吉野せい」。なんと生き生きと凝縮した言葉、文体なのだろう!!正座せずには読み進められない。声に出して読んでみる。ひとことひと言のなんいう重さと純粋さと真実の美しさにあふれていることだろう。 家族とは、夫婦とは、生きるとは・・その問いかけと答えがある。 自然と人間の関係を教えてくれる。夫を見送り70歳を過ぎて書き出したなどとは思えない文体と表現力の確かさ。 私は「吉野せい」を尊敬する。
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素晴らしい素晴らしい、素晴らしい。 ★5つでは足りない気持ち。 幾度も全身が総毛立ち、何度感嘆の声をあげたことだろう。 何気なく読み始め、すぐに本を閉じた。 この作品をいい加減な気持ちで読むなど、そんな無礼なことは絶対にしてはならないと感じたから。 飾り気は微塵もない。なのに、...
素晴らしい素晴らしい、素晴らしい。 ★5つでは足りない気持ち。 幾度も全身が総毛立ち、何度感嘆の声をあげたことだろう。 何気なく読み始め、すぐに本を閉じた。 この作品をいい加減な気持ちで読むなど、そんな無礼なことは絶対にしてはならないと感じたから。 飾り気は微塵もない。なのに、何てきらきらと輝き、生命に溢れた言葉たちなのだろう。鋭い刃を心臓に突きつけられたような崖っぷちの“今”と、そんな今を過ごす揺るぎのない強さ、大地に抱かれたような大いなる温かさもある。 真っ向勝負で書かれている。こちらも真っ向勝負で読ませていただかなければ申し訳が立たない。 生きるということ、渾身で生きるということ。 愛するということ、剥き出しで愛するということ。 感じるということ、狂おしい自然のエネルギーを全身全霊で感じるということ。 百姓女として無我夢中で生きた日々が、その苦悩が、その喜びが、綴る言葉からも、行間からも、否、この1冊の書物のすべてから、御しがたいエネルギーをもって溢れ出ている。 「使い果たしたぽきぽきの枯骨をすりきれた靭帯でもろく節々をつないで、痛んだ内臓を抱えながらも、乾からびた皮膚の下には元祖につながる真赤な血の一滴位は不確かながら芯となって流れていることを信じている。(略)でも人間の生きる自然路を迷わずにためらわず歩きつづけられたというこの生涯を、誇りもしないが哀れとも思わない。」と著者は書いているけれど、人間というものを、その営みの凄さを、久しぶりに誇らしいと感じた。 この作品は、生きることの教科書であり、形を変えた哲学書でもある。
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「洟をたらした神」を含む吉野せいアンソロジー。 混沌の追悼、結婚前後、 梨花の死、開拓農民の日々、子供達、等々の題材がバランスよく収めら、吉野せい像が浮き上がってくる。
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