商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | エンターブレイン |
| 発売年月日 | 2008/11/11 |
| JAN | 9784757744790 |
- 書籍
- 文庫
学校の階段(9)
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学校の階段(9)
¥638
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
クライマックスが少し見えてきた
山上桔梗院との対抗戦も終え、ようやく母校へ話が戻ってきた第9巻。しかし3年生部員の卒業と新部長の選定という新しい課題により、これを階段レースで決めようという流れになる。本巻のほとんどはこれである。すぐにレースを始めないのが本作らしく、まずは情報収集や決戦までのトレーニングなどの事...
山上桔梗院との対抗戦も終え、ようやく母校へ話が戻ってきた第9巻。しかし3年生部員の卒業と新部長の選定という新しい課題により、これを階段レースで決めようという流れになる。本巻のほとんどはこれである。すぐにレースを始めないのが本作らしく、まずは情報収集や決戦までのトレーニングなどの事前準備に費やされる。そこで各人の階段部に対する思いやその人なりの考え方、描く今後の行く末などが吐露されていく。井筒のように階段部には無関係な自分の想いを伝えるために利用する者もいて、人の思考の多様性を見せてくれる。そんな中で、階段を駆け登ること、駆け降りることに新たな目的を見つけた主人公【幸宏】。これが刈谷先輩の言っていた世界かと驚愕する。部長戦では今までとは別人のような、神懸かり的な姿を見せ周りを心配させる幸宏。理由は分からないまでも幸宏の心境を何となく察しているようなメンバーもいる。小夏先生もその1人。そして全レース全力疾走で走り切るかに見えた幸宏が疲労でダウンするも、これを解決するのは幸宏自身であり、誰も手を貸せないことから、今後は幸宏と他の部員との間に溝が生まれるかもしれない。このことは天ヶ崎いずみ先輩が、これもまた理由不鮮明ながら薄々感づいている。つまり、刈谷先輩が常々口にしている「先」が少し見えた幸宏が次元の違う世界に旅立とうとしている様が本巻のテーマになっている。 肝心の恋の行方だが、本巻でも幸宏の超絶なニブさにより、あれだけのアプローチを受けながら何一つ理解していない状況である。幸宏クン、あなたクラスでも【三島】生徒会でも【御神楽】自宅でも【美冬】熱視線を浴びてることを早く自覚しなさい。誰もが希春姉さんみたくわかりやすい訳じゃ無いんだからネ。作者も自覚しているように本シリーズはラブ成分が足りないので読み手はいつも「ああ、もぅ」と歯痒くて地団駄を踏んでしまうのだが、それでも本巻では美冬姉さんとの距離が少し縮まったようで溜飲を少し下げることが出来た。幸宏と美冬姉さんのシーンが1冊中に2回もあるのは嬉しい誤算である。しかも美冬姉さんの方から「私も変わらなくちゃ」とのセリフが飛び出し、バレンタインチョコを渡す際にはテニスの試合を見に来て欲しいというお願いまでしている。幸宏に笑顔を見せるシーンも2度ほどあり驚きである。従姉弟の垣根を乗り越え成就して欲しいと強力に思っているので、三島や御神楽も何気に頑張ってるんだから美冬姉さんも頑張って!とエールを送らずにはいられない。
DSK
みんなよそ見をしなくなってきましたね。 脇目も振らずにそれぞれの道を歩き始めました。 そういう時期なのですね。 年度末も近い。
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“「どうして勝てない気がするの?」 「……なんていうか、『武器』が見つからないっていうか」 幸宏は美冬を見る。思いのほか真剣な表情で彼女はこちらを見ていた。 幸宏は「武器」について悩んででいることを美冬に話してみる。 「……そうだね、勘は『武器』にならないと思う」 話を聞き終える...
“「どうして勝てない気がするの?」 「……なんていうか、『武器』が見つからないっていうか」 幸宏は美冬を見る。思いのほか真剣な表情で彼女はこちらを見ていた。 幸宏は「武器」について悩んででいることを美冬に話してみる。 「……そうだね、勘は『武器』にならないと思う」 話を聞き終えると、美冬はポツポツと、考えながら言葉を紡いだ。 「多分、それは『盾』だよ」 「『盾』?」 幸宏は思わぬ言葉に聞き返す。 「自分を守るもの。……決め手にはならないけど、ギリギリで支えてくれるもの、かな」 「僕の『直感予測』が?」” 階段部の次期部長になるのは誰なのか。 幸宏はどうなっているのか。どう変わっていってしまうのか。 “井筒目からしても、神庭の走り方は異様だった。自棄になるような要因は何もないはずであり、そもそも自棄になっているとは思えない。冷静さを欠いているとも思えなかった。むしろ、非常に冷静に―― 歪んでやがる。 井筒にはそう見えた。神庭は歪なままに、それを極めようとしている。少なくとも井筒たち三人とは別の感覚で走っている。 それならそれで、面白い勝負ができそうだけどな。 神庭の体が壊れてしまわないか。それだけが心配だった。”
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