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辺境のオオカミ 岩波少年文庫586
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2008/10/16 |
JAN | 9784001145861 |
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辺境のオオカミ
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辺境のオオカミ
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商品レビュー
4
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ローマン・ブリテン4部作の4作目。 時代は4世紀半ば。ローマ帝国は衰退の一途をたどり、辺境守備隊は過酷な環境下で多くの仲間を失いながら撤退を続ける。他の3作と比べると、読み進めにくい作品だった。 生きものの群れを連想した。群れの中で最も強いものがその群れを統率し、他の生きものと...
ローマン・ブリテン4部作の4作目。 時代は4世紀半ば。ローマ帝国は衰退の一途をたどり、辺境守備隊は過酷な環境下で多くの仲間を失いながら撤退を続ける。他の3作と比べると、読み進めにくい作品だった。 生きものの群れを連想した。群れの中で最も強いものがその群れを統率し、他の生きものと闘いながら群れに属するものたちを守っていく。 登場人物一人ひとりは、魅力的だ。「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」そんなフレーズを思い出した。 群れとして生きることをやめた現代人は、貨幣経済のもとで、高度に整備された分業体制や、貿易、物流に支えられて生き延びている。でも、群れの中で自然と育まれ、磨かれていく感情や能力は、少しずつ衰退しているのかもしれない。
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- ネタバレ
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サトクリフ作品なんで期待して読み始めるとちょっと肩すかし。 もっとぐんぐん話が動くかと思ったのだが、 三分の二以上あまり動きがない感じで、 その風景をありありと頭に浮かべられるまでちょっと退屈気味だった。 けど、最後らへんの退却劇はさすが、 息もつけぬ緊迫感。 手痛い失態により、左遷っぽいとこにやられた青年が そこで経験する、新たな文化との出会い、人との心のふれあい。 が、組織の中での悲劇による決定的な友との断絶。 よく読むと、深い。 辺境のオオカミ、かっこいい~。
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サトクリフのローマ・ブリテン シリーズの最後を飾るのがこの本。 主人公は、アクイラ家の軍人であることは前三部作と変わらないのであるが、物語の雰囲気がだいぶ違って感じられた。 ブリテンの美しい自然情景の描写と登場人物の心の再生のモチーフ物語は、今回も踏襲されているが、家族とか血縁の...
サトクリフのローマ・ブリテン シリーズの最後を飾るのがこの本。 主人公は、アクイラ家の軍人であることは前三部作と変わらないのであるが、物語の雰囲気がだいぶ違って感じられた。 ブリテンの美しい自然情景の描写と登場人物の心の再生のモチーフ物語は、今回も踏襲されているが、家族とか血縁の人々の関わり合いの部分が今回は無い。 過去に誤った判断を下しその結果、多数の部下の命を失うこととなった指揮官が、新天地のブリテンで指揮官として人間として成長していく話である。 なんというか、非常に男くさい話である。 作者のサトクリフが女性でありながらこの様なストーリーを活写する事ができた事は、それだけ彼女の人物造形の才を物語っているのだろうとも思う。 しかしながら、前作”ともしびをかかげて”に登場した主人公を取り巻く女性たちの人物的な魅力に好感をっ持っていただけに、女性の登場人物がほとんど存在しないのは、非常にもったいない気がした。 もっとも、これはそういったお話ではないと言われたらそれまでだが。
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