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1995年 未了の問題圏
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1995年 未了の問題圏

中西新太郎【編】

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1995年 未了の問題圏

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 大月書店
発売年月日 2008/09/22
JAN 9784272330560

1995年

¥2,090

商品レビュー

3.7

6件のお客様レビュー

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2019/11/25

【今の話をうかがうと、95年というのは一種の出口というか、自分がどうしてここにいるのかということを考えさせられる、少し離れた場所から自分を見るような時期だったのかなと思います】(文中より引用) 横浜市立大学で名誉教授を務める文化社会学者の中西新太郎が、若手の研究家や論者と199...

【今の話をうかがうと、95年というのは一種の出口というか、自分がどうしてここにいるのかということを考えさせられる、少し離れた場所から自分を見るような時期だったのかなと思います】(文中より引用) 横浜市立大学で名誉教授を務める文化社会学者の中西新太郎が、若手の研究家や論者と1995年を取り巻く諸問題について語り交わした作品。不況、教育、そしてサブカルといった幅広い分野について論じています。 90年代の雰囲気や空気を感じ取る上で参考になる作品。本書を読むと当時の日本社会はずいぶんと息苦しいものだったのかなと感じてしまいましたが、そういった息苦しさを抱きながらも次を模索した試みがたくさんあったことを知ることができました。 対談録は比較的読みやすい☆5つ

Posted by ブクログ

2013/12/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読了して、非常に複雑な気分になる。年頭に阪神淡路大震災があり、時を置かずして地下鉄サリン事件がおこり、終末感いっぱいだった1995年。戦後50年が社会党首班により総括された村山談話の年。ウインドウズ95が発売され、また「新時代の日本的経営」なる路線が静かにひかれた、ある意味で非常にわかりやすい節目の年。 あれから13年という一昔以上の年月が過ぎ、振り返って自分はどうしていたかを思うと、同世代の共著者達がはからずも語るように見事に「空っぽ」であったことを認めざるを得ない。以後、それぞれの空っぽさをそれぞれに処理しながら現在に至る、というわけだが、本書ではその「それぞれ」である部分が浮き彫りになっていて興味深い。 低賃金の単純労働に絶望する雨宮と「自分のペースであれば単純労働も耐えられるかな」という栗田。意味なんて考えない生き方をそろそろ卒業しようという時に宮台に出会ってしまい違和感を感じた中島と、「終わりなき日常」を生きさせられる強迫に今更ながら「生きづらさ」を感じる雨宮。 確かに微妙な差異ではあるが、この違いを糊塗せず、そのままに提示することでしか、1995年という年を切取ることはできないのだろう。

Posted by ブクログ

2013/08/22

本書を読むまで別段気にも留めなかったのだが、言われてみれば(そして振り返ってみれば)1995年が転機となったと感じる。 阪神淡路大震災やオウム騒動は言うまでもなくPOPカルチャーが間もなく全盛を迎える直前であり、サブカル界隈が---特定の世代もしくはその一部に影響を与える程に-...

本書を読むまで別段気にも留めなかったのだが、言われてみれば(そして振り返ってみれば)1995年が転機となったと感じる。 阪神淡路大震災やオウム騒動は言うまでもなくPOPカルチャーが間もなく全盛を迎える直前であり、サブカル界隈が---特定の世代もしくはその一部に影響を与える程に---異様な盛り上がりを見せた時代でもある。 当時も十分に進んだ社会であったが、世の中の仕組みが今ほどロジカルでなかったり、ビジネス的な発想やその作法が社会の中で大きなウェイトを占める時代がその後訪れるなど思いもしなかった世の中だったと記憶している。 当時は学生であったことも影響していたのか、少なくとも自分やその周囲にはそういった概念や発想は皆無に等しかった。 毎日をうだうだと過ごしており、何かと文系特有の悩みに行き詰まりを見せ、視野が狭くなっていたのも記憶している。 おかげで、「ロミオの青い空」や「耳をすませば」を純粋に楽しむ事が出来ず、「GHOST IN THE SHELL」には乗り遅れてしまった。 「宮台」や「鶴見済」に猛烈な拒否反応を示しながらも具体的な反論材料が自身の中に存在せず、「ねこじる」や「稲中」、「危ない1号」なんかの表現にも一々傷付くような痛い自意識過剰なヤツだった。 逃げるようにUKロック(ロッキングオン)や映画に傾倒してしまった今となってはあまり思い出したくない時代なわけだが、著者が5人の論客にその時代をそれぞれの目線で語らせるのが本書。 中でも読み応えがあるのは、中島岳志の章。自身の体験や世相を論じる際にPOPカルチャーをクロスオーバーさせ、密度が濃い上に妙な説得力が有るやり取りを展開する。 等身大の言葉で語られているからなのか、違和感なく自然に読み進める事が出来た。 個人的にはこの章を読むためだけでも、本書を手に取る価値が有るのではないかと考える。

Posted by ブクログ

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