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九つめの緋色 ランダムハウス講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ランダムハウス講談社 |
発売年月日 | 2008/09/10 |
JAN | 9784270102282 |
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九つめの緋色
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九つめの緋色
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十九世紀のロンドンを舞台に、二つの殺人事件のなぞを追う、という内容紹介から、世紀末の世情を背景にした、もっとドロドロした小説かと思って読んだが、意外や非常に爽やかな読後感をもたらす物語だった。 インドで見出された赤いダイヤ。それを特殊な加工をするためにロンドンへ持ち込まれたこ...
十九世紀のロンドンを舞台に、二つの殺人事件のなぞを追う、という内容紹介から、世紀末の世情を背景にした、もっとドロドロした小説かと思って読んだが、意外や非常に爽やかな読後感をもたらす物語だった。 インドで見出された赤いダイヤ。それを特殊な加工をするためにロンドンへ持ち込まれたことで起こる、殺人事件。収集するマハラジャと、欲望にとらわれ身を滅ぼす貴婦人。呪術やオカルティックな雰囲気も随所に漂う。 しかし、この物語のメインは、一人の少女の成長記録である。少女(サラ・オライリー)と、彼女を援助するコレフニア夫人のたたずまいが実にいい。 サラは、妹を養う孤児で、生活のため男の子の恰好をして新聞社の印刷所で下働きをしている。物をよく観察し考え、率直で悪びれず物を言う彼女は、編集長にも愛され、賢く成長していく。その彼女の憧れの人が、新聞にコラムを書いているコレフニア夫人である。ちょうどそのころ起こってきた、婦人参政権運動なども背景に流し、女性の自立をさらりと描いていく。 ミステリー仕立てになっているお話は、最後のどんでん返しもあって、なかなか読みごたえがあった。
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