暗号理論と楕円曲線 数学的土壌の上に花開く暗号技術

辻井重男, 笠原正雄【編著】, 有田正剛, 境隆一, 只木孝太郎, 趙晋輝, 松尾和人【著】

• 販売会社／発売会社: 森北出版
• 発売年月日: 2008/09/05
• JAN: 9784627847514

商品レビュー

2022/11/13

楕円暗号に関する2008年最先端を集めた本で，特に4〜6章は難易度が高く，ヴェイユ予想を要するレベルになるまでは他で修行が必要。

2020/07/26

楕円曲線を使った暗号については準備も含めて前半の三章まで。後は超楕円曲線やヴェイユペアリングやグレブナ基底や符号理論やプロトコルに関する暗号理論だった。暗号は一方向関数である必要性がわかったが、数学的側面も見られたことは収穫だった。特にグレブナ基底の章は攻撃を加えられていく様がよかった。

2014/03/21

楕円曲線暗号の本ではあるのだが、代数幾何学を初めとした現代数学の入門書としてもとても良い本だと思う。数学の専門書ではないので証明はないが、楕円曲線、リーマン面、ヴェイユ予想、リーマン予想などの概説が豊富な具体例とともに書かれている。

最近よく思うが、数学者ではなく、こうした情報工学の方や物理学者が使う立場として書いた数学の本というのが入門書として優れた本が多いと思う。まずこうした本で具体例と戯れて概要を掴んでから数学の専門書に入っていく、というのが実は数学の効率の良い勉強法ではないか、と最近思う。