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日本の数学 岩波新書
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日本の数学 岩波新書

小倉金之助(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/07/01
JAN 9784004000167

日本の数学

¥836

商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2025/06/01

『日本の数学』と題名してあるが、江戸時代に発達した和算の歴史についてがほとんどで、和算に発展する前の謂わば和算前史が冒頭に、和算が廃止されて西洋数学を輸入した後のことが末尾に、それぞれ少しずつ紹介されているくらい。 数学(和算)についての内容とはいえ、数学的な知識はほとんど不要で...

『日本の数学』と題名してあるが、江戸時代に発達した和算の歴史についてがほとんどで、和算に発展する前の謂わば和算前史が冒頭に、和算が廃止されて西洋数学を輸入した後のことが末尾に、それぞれ少しずつ紹介されているくらい。 数学(和算)についての内容とはいえ、数学的な知識はほとんど不要で、むしろなくても(あくまでも歴史の流れについては)理解できる。 初期の頃に中国から入ってきた数学の知識は、元朝のころにモンゴルが蓄積したものらしい。ところでモンゴル史家の杉山正明に拠れば、モンゴルが征服した土地を統治するにあたっては、当時モンゴルに従属していたムスリムがその頭脳の役割を果たしたらしいから、元朝で蓄積された数学の知識も或いはムスリム起源なのかも、と思った。実際、中国ではあまり数学は発展しなかったと本書にも書かれていて、モンゴルが滅びて中国が完全に西側と切り離されてからは、元朝で蓄積され発達した数学も、東アジアの算術として没落したのかも。 (要約) 和算の発展 江戸初期に封建制度が安定をみせはじめると、商工業が発達し、それに伴って学問も進歩した。大衆向けにも通俗数学書が普及しはじめ、元朝由来の天元術を消化した和算家により、筆算による代数計算が発明された。和算家はこれを点竄と呼び、これを画期に和算は新時代を築いた。 点竄発明の祖は判然としないが、各流派が確立するや、早々に代数記号が一定されはじめ、和算の発達を促進させた。同時代の和算家の中でも特に代表的なのが関孝和で、その功績は多数にのぼり、数々の門人を育てあげ、関流と呼ばれる学派を形成した。 代数記号の一応の完成をみた和算家の各流派は、無限極数を扱う解析学にも手を出し、それと関聯して円理という学問が確立した。知識や文献を蓄積した各流派はそれぞれに秘密主義のもとで免許皆伝したため、世間では需要が高まっていたにもかかわらず、容易にその専門知識は出回らず、通俗数学書などにもみるべき改良はなされなかった。 一方、同時期の西洋数学においては、代数記号は区々で、今日使われる記号に統合されるには200年かかったが、時間をかけた西洋数学の代数記号は洗練されていて、時代がくだると和算の代数記号を凌ぐようになった。自然科学を殊に重視した西洋ではニュートンらが次々に法則を発見し、数学は必然として自然科学に紐づけられつつ発展した。代数記号を逸早く安定化させていた和算家は徐々に水をあけられ、その数学も徐々にガラパコス化していった。

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2023/01/10

読み易い。 ざっくり1900年初期頃までの数学の歴史が書かれている。 参考文献を細かくは載せていないが、歴史上の事実や実際の文献に即している部分が多い。写真による古い文献などは見ていて進歩の度合いが分かり易い。 日本の数学は諸外国の影響を強く受けており、自分たちで発展させたとい...

読み易い。 ざっくり1900年初期頃までの数学の歴史が書かれている。 参考文献を細かくは載せていないが、歴史上の事実や実際の文献に即している部分が多い。写真による古い文献などは見ていて進歩の度合いが分かり易い。 日本の数学は諸外国の影響を強く受けており、自分たちで発展させたというよりも世界中の発展をうまく取り入れた歴史のように思われた。 その道中で独自進化した和算の隆盛と衰退はまるで大河ドラマのような面白さがあり、当時の和算家たちの人生を想像すると、また別の楽しみ方ができる。

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2020/09/14

その昔、日本には独自の数学、和算(わさん)が行われていた。極東にある日本は西洋からは地理的に遠く、主に中国の影響を受けた。当初、日本の数学も中国の影響下にあったが、関孝和という数学者の登場により、独自の道を歩み始めた。閉鎖的な環境で独自の発展をした和算であるが、明治期に入り廃れる...

その昔、日本には独自の数学、和算(わさん)が行われていた。極東にある日本は西洋からは地理的に遠く、主に中国の影響を受けた。当初、日本の数学も中国の影響下にあったが、関孝和という数学者の登場により、独自の道を歩み始めた。閉鎖的な環境で独自の発展をした和算であるが、明治期に入り廃れる。本書は、この和算の歴史を扱ったものである。ずいぶん昔に出版された本であるが、いまだに一般向けの解説書として通用している。 (数学科 ペンネーム「鮒一鉢二鉢」先生おすすめ)

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