商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2008/07/01 |
JAN | 9784004000167 |
- 書籍
- 新書
日本の数学
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日本の数学
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読み易い。 ざっくり1900年初期頃までの数学の歴史が書かれている。 参考文献を細かくは載せていないが、歴史上の事実や実際の文献に即している部分が多い。写真による古い文献などは見ていて進歩の度合いが分かり易い。 日本の数学は諸外国の影響を強く受けており、自分たちで発展させたとい...
読み易い。 ざっくり1900年初期頃までの数学の歴史が書かれている。 参考文献を細かくは載せていないが、歴史上の事実や実際の文献に即している部分が多い。写真による古い文献などは見ていて進歩の度合いが分かり易い。 日本の数学は諸外国の影響を強く受けており、自分たちで発展させたというよりも世界中の発展をうまく取り入れた歴史のように思われた。 その道中で独自進化した和算の隆盛と衰退はまるで大河ドラマのような面白さがあり、当時の和算家たちの人生を想像すると、また別の楽しみ方ができる。
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その昔、日本には独自の数学、和算(わさん)が行われていた。極東にある日本は西洋からは地理的に遠く、主に中国の影響を受けた。当初、日本の数学も中国の影響下にあったが、関孝和という数学者の登場により、独自の道を歩み始めた。閉鎖的な環境で独自の発展をした和算であるが、明治期に入り廃れる...
その昔、日本には独自の数学、和算(わさん)が行われていた。極東にある日本は西洋からは地理的に遠く、主に中国の影響を受けた。当初、日本の数学も中国の影響下にあったが、関孝和という数学者の登場により、独自の道を歩み始めた。閉鎖的な環境で独自の発展をした和算であるが、明治期に入り廃れる。本書は、この和算の歴史を扱ったものである。ずいぶん昔に出版された本であるが、いまだに一般向けの解説書として通用している。 (数学科 ペンネーム「鮒一鉢二鉢」先生おすすめ)
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専門家ではない、一般のひとに向けておこなわれた五日間の講義をもとにした本で、和算の歴史とその限界について、わかりやすいことばで語られています。 著者は、和算にたずさわった人びとの直観的な洞察力に高い評価をあたえながらも、西洋の数学とは異なり、自然科学との密接な結びつきのなかで発...
専門家ではない、一般のひとに向けておこなわれた五日間の講義をもとにした本で、和算の歴史とその限界について、わかりやすいことばで語られています。 著者は、和算にたずさわった人びとの直観的な洞察力に高い評価をあたえながらも、西洋の数学とは異なり、自然科学との密接な結びつきのなかで発展する道をもたず、そのためにやがて廃れざるをえなかったと結論づけています。また著者は、和算がギルド的なかたちでしか継承されることがなく、一般の人びとに対して十分に開かれていなかったことで、秘術化されてしまい、西洋数学に後れをとることになったと指摘しています。 和算という学問的な営みを、日本の文化のなかに置きなおし、その特質と限界を明らかにするという著者の観点が興味深く感じました。
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