ユダヤ人財産はだれのものか ホロコーストからパレスチナ問題へ

武井彩佳【著】

• 販売会社／発売会社: 白水社
• 発売年月日: 2008/07/28
• JAN: 9784560031872

商品レビュー

2014/01/21

ユダヤ人は自分の素性がわかってしまう田舎ではなく都会に出てきた。1933年のドイツの民間銀行1060においてはユダヤ系のものが490もあって、田舎では銀行はほとんどがユダヤ系。
ユダヤ人の財産はドイツ人や他の人々に与えられた。便乗する現地のごろつきがたくさんいた。ひどいものだ。
戦後、ポーランドやドイツではユダヤ人が戻ってこられて迷惑をした。もうそこにはユダヤ人がいなくなった生活が確立されていたから。
ヨーロッパの東西のユダヤ人犠牲者でも多大な不公平を生む結果となった。西ドイツと国交を持たない東欧諸国のユダヤ人犠牲者は一切の財産補償から締め出されたから。
文化財の中で最も大切なのは、聖書、トーラーであった。
財産を受け取るべき人間が存在しない場合、死亡した所有者が属していた集団、つまりユダヤ人ナチス犠牲者の相対が権利者であるという非常に集団主義的な発想が根底にあることである。