ソリューション・ゲーム 日常業務の謎 『このミステリーがすごい！』大賞シリーズ

伊園旬【著】

• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2008/07/18
• JAN: 9784796663700

商品レビュー

2018/05/23

大学卒業後、気ままな生活を送っていた『東』。諸事情により、父親が役員を務める企業に入社することになるが、出社初日に言い渡されたのは、子会社への出向だった。

主に親会社の依頼で、公に出来ないトラブルを、合法・非合法の手段を問わず解決に導く。ストーリー的には、適度にハラハラ感もあり楽しめたのだが何か引っかかった。
そもそもが小説だし、杓子定規な倫理観念を持っているわけでもなく何が何でも真実を公にするのが正しいと思っているわけではない。昨今の風潮には、当事者同士が納得しているのであれば部外者が口を出さなくともと強く思う。だが、それは法を破ってよい理由にはならない。
「多数から少しを奪う」よりも「一人から多くを奪う」方が罪深いとか、皆被害がないならいいじゃないかとか、結局は理屈を付けて自己弁護しているのだけではないか。大体誰も傷ついいてないなんて、本当に分かるのか？むしろ、守るべきもののために、自覚を持って法を犯す覚悟があると言いきってくれたなら、もっとすっきり受け止められたのに

2013/07/04

設定は面白かった。最後の最後も悪くなかった。主人公の悩みに共感出来れば、もっと面白く読めたのかなぁ。悪くはないです。

2012/12/17

親のコネで入った会社から、調査・トラブル解決室のような子会社へ出向させられたモラトリアム青年が主人公。
殺人の起こらない日常的な謎だが、舞台が会社というところが面白かった。
(図書館)