私の話

鷺沢萠(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2002/10/20
• JAN: 9784309015026

商品レビュー

2010/05/01

鷺沢さん。自分とたしか年齢が１コ違い。それなのに、あぁこの人はこんなにもいろいろな人生を歩んできたのだなぁ。

［03.4.10］

2009/08/13

鷺沢が亡くなって、もう何年になるだろう。しかし、残された作品には、まだ生き生きとした彼女がいる。本作は私小説であるが、彼女のエッセイのような軽やかさとじわんと来るほろ苦さが、いい塩梅だ。そして、時折はっとする擬態語がステキである。生きていれば４０歳過ぎで、新しい題材で作品を書いたろうにと思うが、それは私の過ぎた望みだろう。すでに文庫が出ているので、読んでみたい方は、そちらをオススメする。

2008/11/15

作者の自伝的小説。1992年の私（23歳）、1997年の私（28歳）、2002年の私（33歳）。1992年の話は、母親が乳癌で闘病生活を送っている。ダイジョーブ、ダイジョーブ。1997年の話は、パジョン（チヂミ）から思い出される母や祖母の苦労。2002年の話は、在日韓国人の話がメイン。小説としてより楽しめたのは1992年と1997年の話でした。デリケートな問題です。