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親ができるのは「ほんの少しばかり」のこと
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2008/05/07 |
JAN | 9784569698878 |
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親ができるのは「ほんの少しばかり」のこと
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親ができるのは「ほんの少しばかり」のこと
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商品レビュー
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5件のお客様レビュー
普段はこの手の子育てエッセイは読まないが、誕生日のお祝いに贈られたので読んでみた。息子はまだ一才だけど、それでも随所にウンウンと頷きながら読了。 何せ『生きるかなしみ』の人だ。人情の機微が分かっている。思い通りにいかないことばかりの人生を、流されるのでもなく諦めるのでもなく、ほん...
普段はこの手の子育てエッセイは読まないが、誕生日のお祝いに贈られたので読んでみた。息子はまだ一才だけど、それでも随所にウンウンと頷きながら読了。 何せ『生きるかなしみ』の人だ。人情の機微が分かっている。思い通りにいかないことばかりの人生を、流されるのでもなく諦めるのでもなく、ほんの少しばかりのことを、いつくしみながら歩んでいこう、と思わせてくれる。 全体を通してみると、妙に第一部にベージ折り目(印象に残った箇所)が多い。あとがきによると、語り聞きというスタイルを初めてとって試行錯誤したところ。山田さん、編集者さん、結果出てますよ。
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清水眞砂子さんの本で紹介されていて、どうしても読みたくて買い求めた。書き抜きたい文章でいっぱい。人を見る目が優しい。だからこそ、ああいうドラマが書けるのでしょうけれど。 たぶん、これから何度も手に取り、読むことでしょう。
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こないだ読んだ清水眞砂子の『本の虫ではないのだけれど』で、この山田太一の本の話がたしか2カ所出てきた。「凡庸に着地すること」について、山田太一の父が語って聞かせた言葉にふれて書いてあった。 その父の言葉はどんなんかなと思い、図書館にあったので借りてきて読んでみた。 お酒を呑む...
こないだ読んだ清水眞砂子の『本の虫ではないのだけれど』で、この山田太一の本の話がたしか2カ所出てきた。「凡庸に着地すること」について、山田太一の父が語って聞かせた言葉にふれて書いてあった。 その父の言葉はどんなんかなと思い、図書館にあったので借りてきて読んでみた。 お酒を呑むと、「いいか、世間にはな、お前にも俺にも深い関心を持っている人間はいないんだ。世の中はそうしたもんなんだ」(p.102)と、父は太一少年によく言ったそうだ。山田太一は、それが、自分の「心にブレーキをかける癖」になったかもしれないと書いている。 この本は単行本として出て、文庫になって、それも絶版になってから、また新版として出ている。新たな「まえがき(新版によせて)」にこう書かれている。 ▼…昔、わが娘も息子もくりかえしが好きでした。そういう時間がありました。いまはジイジになってたまだからいいけれど、若い親のころは、毎日のことでした。「高い高い」とか、「ヘンシーン」とか、そういう無限のくりかえしの相手をしていると、こんなことをしている場合か、やらなきゃならないことがいくらでもあるのに、やりたいこともいくらでもあるのに、となにもかも投げ出して自分のためにしたいことをしたいという気持がこみあげたことがいくらでもありました。妻もそうだったでしょう。 この本は、いま、そんな時間を生きている若い人たちに向けて、私の経験、感じたこと、考えたことを話したのが元になっています。…▲ 本を読むかぎり、山田太一は、今でいう「イクメン」なんやなあと分かる。 タイトルどおり、親になにができるかというと、結局のところそれは「ほんの少しばかりのこと」と山田は言い、「キー・ワードは無力」といってもいいと言う。 理解し合うのがよき関係だという思い込みは一種の近代病、という話もおもしろかった。話し合えば理解しあえるはずだという思いは分からなくもないが、そう思い込むと、分からない・理解できない自分は、あるいは相手は、努力が足りないことになってしまう。 そうではなくて、分からないまま、相手の分からなさをそのまま、その人の真実なんだから、その人が大切にしているものなんだからと尊重して、時には自分は好きになれなくても我慢する(この例として、納豆や漬け物の話があげられている)。 分からないと一緒に生きていけないというのはキツすぎる。 この世の中で一緒に生きていくことは、たとえ相手のことが分からなくても、たぶんできること。
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