
- 新品
- 書籍
- 新書
- 1226-17-03
金融権力 グローバル経済とリスク・ビジネス 岩波新書

858円
獲得ポイント7P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2008/04/24 |
JAN | 9784004311232 |
- 書籍
- 新書
金融権力
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
金融権力
¥858
在庫なし
商品レビュー
4.1
12件のお客様レビュー
サブプライムローン問題が示したもの―金融システムの危機 金融の変質―「金融技術」の仕組み リスク・テイキングの理論―シカゴ学派の論客たち 新金融時代の設計者たち―ミルトン・フリードマンを中心に リスク・ビジネスのはてに―脆弱な金融 金融権力に抗するために―新たな秩序への道筋 著...
サブプライムローン問題が示したもの―金融システムの危機 金融の変質―「金融技術」の仕組み リスク・テイキングの理論―シカゴ学派の論客たち 新金融時代の設計者たち―ミルトン・フリードマンを中心に リスク・ビジネスのはてに―脆弱な金融 金融権力に抗するために―新たな秩序への道筋 著者:本山美彦(1943-、神戸市、経済学)
Posted by
ヒックスによれば、経済学は将来の不確実性に対応するようにはできていない、という。 これはヒュームの歴史的因果律論にもとづく。 リスクの計量化手法の発達は、資源の時間的空間的有効利用を大いに助け、経済の発展とより豊かな社会の構築に役立ってきたのだが、それ自体がゼロサムゲームの道具と...
ヒックスによれば、経済学は将来の不確実性に対応するようにはできていない、という。 これはヒュームの歴史的因果律論にもとづく。 リスクの計量化手法の発達は、資源の時間的空間的有効利用を大いに助け、経済の発展とより豊かな社会の構築に役立ってきたのだが、それ自体がゼロサムゲームの道具となると・・・、ということか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
原油先物価格の暴騰を報じるとき、メディアは「投機的資金の流入により云々」と眉をひそめはする。しかし生活基盤が投機により脅かされることに対して、誰も異議を唱える言葉を続けようとはしないことに歯がゆい思いをしていた。何故このような理不尽かつ暴力的な状況に対し、我々はNOを突きつけることすらできないのか、と。 著者は「原油先物投機を規制することは無知蒙昧の仕業なのだろうか。必要なことは庶民の普通の常識的な生活感覚を忘れないことである」と明言する。金融の自由化は金融市場に群がるグローバリゼーション教の教徒達にとっては重要なテーゼかもしれないが、ガソリンや食品の値上げを押し付けられるだけの「部外者」が有難がらなければならない理由は何一つない。本書は少なくとも直接金融へのシフトに際して「お金は銀行へ預けるな」などと「庶民を啓蒙する」だけの人種には眉に唾して望む必要があることに気付かせてくれる。 同様に「統計確率論的方法の経済学への適応領域は極めて限定的である」(ヒックス)。先端の金融工学理論が如何に精緻を極めようとも、それ自体、世界人類の福利はもとより、より限定された市場の安定的成長にすら寄与するものではない。著者が「ノーベル経済学賞」の権威の正当性について疑念を呈するのも深くうなずかされるところである。 本書は主にサブプライムローン問題を題材にしながら、一方で戦後から現代までの金融の変遷を位置づけることで、二つの重要な事実を指摘する。一つは「マネタリストの失敗」であり、もう一点は「ドルの失権」である。特に後者について、堂島米会所の崩壊過程と現在の原油先物やサブプライムの状況、そして進行するドル安が如何に酷似しているか、という指摘は重大であり深刻だ。 著者の近著はどれも必読であるが、岩波新書という手に取りやすい形で重要な問題提起がなされたことを喜びたい。 著者は本書の最後で「金融権力に抗するために」と題してアンチ・グローバリゼーションの試みをいくつか紹介しているが、まだその本命は現れていないという気がした。
Posted by