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ハイラスとフィロナスの三つの対話 岩波文庫
990円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2008/04/18 |
JAN | 9784003361825 |
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ハイラスとフィロナスの三つの対話
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ハイラスとフィロナスの三つの対話
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
さすが、「原理」への反省もこめたのか、対話編で執拗に繰り返される問答は想定問答集のようでもあって、「原理」とかで困ってた解釈について、ちゃんと読めばかなり答えが書いてあると思う 神なんて想定したくないけども、 「もしも、誰か哲学者が物質の助けを借りて、私たちの心にどのような...
さすが、「原理」への反省もこめたのか、対話編で執拗に繰り返される問答は想定問答集のようでもあって、「原理」とかで困ってた解釈について、ちゃんと読めばかなり答えが書いてあると思う 神なんて想定したくないけども、 「もしも、誰か哲学者が物質の助けを借りて、私たちの心にどのようなものでも観念が生み出される様子を説明したことを示せるならば、私は、永遠に君の言うことに従い、それに反対してきたすべてのことをなかったことにしましょう」 なんて問い詰められると、さて、これは、現代の科学にもできていない。 科学はいまだ、デカルトの松果体を見つけられないでいる。 脳の仕組みはわかってきた。創発される、という感覚も見えてきた。 でも、まだ、誰もニューロンから観念が立ち上がってるところはわからない。 そして、 「たとえ物質についての何か肯定的な概念を持っていたとしても、また、その性質を知っていたとしても、その存在を理解できたとしても、物事を決して説明できないし、物質それ自体、世の中でも最も説明できないものなのですよ」 とまで言われると、現代科学者だってぐうの音も出ない。 さぁ、次はヒュームだ!
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古本で購入。ロック、ヒュームの陰に隠れがちな"経験論第三の男"というイメージを長らく抱いていたバークリの著作を初めて読んだ。平易な表現を用いた対話形式ということもあって、入門編にはちょうどいい。がしかし、ロックの斬新さやヒュームの徹底ぶりに比べると、やはりその...
古本で購入。ロック、ヒュームの陰に隠れがちな"経験論第三の男"というイメージを長らく抱いていたバークリの著作を初めて読んだ。平易な表現を用いた対話形式ということもあって、入門編にはちょうどいい。がしかし、ロックの斬新さやヒュームの徹底ぶりに比べると、やはりその折衷主義的態度が生ぬるく感じられるのも事実。スピノザの言葉を借りれば、まさに"彼らは最も激しく対立している場合でも、実はまったく同じことを考えているか、そうでなければまるで異なる主題について考えているかであり……(『エチカ』第二部定理四七備考)"
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※このレビューにはネタバレを含みます
デカルト、ロック以来の観念論は、外部的物質の実在性を自明とした論理なんだけど、「外部的物質なんて存在しない。心の中に実物があるんじゃ」っていうアホアホな結論を導き出すバークリの論理を対話方式でわかりやすく説明している本。 外部的物質が存在んしないってことは、我々が普段目にしているコップやら屁の臭いやら、蛍光灯の色やらは実在しないことになる。もちろん、この結論には容易には納得のいくものではないが、対話を読み込んでいくと、なるほど帰結は確かにそのとおりになるからあら不思議。 結論が現代人の考えるそれとマッチしないのは、単に当時の生理学や自然科学の発達が遅れてたからじゃね?と思っていたが、それも違った。対話に登場する科学的根拠は現代のそれとほとんど変わらない。 その差は何かって言うと、バークリの論理展開は経験主義、つまり感覚で捉えることのできる事象のみを確実な論拠としうようという前提に立つ。理性やら恣意性を持つチャチャ入れを除外している。 つまり、我々は平素モノを観察するときに、感覚で捉えたモノ以外の要素、理科の授業で習った科学的説明だとか、そういた文脈を踏み台にしているのだ。ってことは理解できた。まぁ、結論だけ読むと当たり前なんだけど、自分たちの想像している感覚ってものだけで如何に物事を観ていないかってことが、かなりマクロなレベルでわかるようになる。バークリはこれによって懐疑論からの脱却を試みたわけだけど、っていうか逆に事物を見ている主観が相当疑わしい程度の低さってことになるわけで・・・。怖い、怖い。けどまぁ、面白かったわけよ。 ちなみに、デカルトの観念論の理解がないと、そもそも読み解けない本だから、この本だけいきなり読んでもたぶん無意味。
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