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フロイト思想を読む 無意識の哲学 NHKブックス1108
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会 |
発売年月日 | 2008/03/27 |
JAN | 9784140911082 |
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フロイト思想を読む
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フロイト思想を読む
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竹田現象学の枠組みを用いて、フロイトの無意識に関する理論をとらえなおそうとする、意欲的な試みです。 フロイト自身は、みずからの精神分析を一つの科学だと考えており、実体的なエネルギー経済の理論の構築をめざしていました。しかし著者たちは、そうしたフロイト自身の精神分析理解は、19世...
竹田現象学の枠組みを用いて、フロイトの無意識に関する理論をとらえなおそうとする、意欲的な試みです。 フロイト自身は、みずからの精神分析を一つの科学だと考えており、実体的なエネルギー経済の理論の構築をめざしていました。しかし著者たちは、そうしたフロイト自身の精神分析理解は、19世紀的な自然科学主義の発想を無反省に受け継いだものだと断じています。 竹田現象学では、人間は身体=欲望相関的な仕方で世界と自分自身についての了解を得ていると考えられます。著者たちはフロイトの無意識に関する理論を、こうした自己と世界についてのより深い了解に至るための方法としてとらえなおそうと試みています。 さらに竹田は、われわれがみずからのエロス的原理としての「心」それ自体を対象として把握することができず、つねに世界とのエロス的関係が開示される仕方によって「了解」するほかないといい、このような「心」のあり方を「非知」と呼びます。そのうえで、こうしたわれわれの「自由」の根拠を示したことに、自我の外部としての無意識という領域がフロイトによって発見されたことの意義を見ようとしています。 フロイトの思想の客観的な解説ではありませんが、竹田現象学の展開の一例としておもしろく読みました。
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共著。夢と無意識、エディプス・コンプレックス、自我・エス・超自我から成る第二極所論モデルなど耳馴染みのものを手堅く抑えた基礎部分と現象学の見地からアクロバティックな「本質観取」を試みたとされる応用部分に二分できる。一冊の中での調和が取れているとは言い難いが、異なる掛け合わせのマリ...
共著。夢と無意識、エディプス・コンプレックス、自我・エス・超自我から成る第二極所論モデルなど耳馴染みのものを手堅く抑えた基礎部分と現象学の見地からアクロバティックな「本質観取」を試みたとされる応用部分に二分できる。一冊の中での調和が取れているとは言い難いが、異なる掛け合わせのマリアージュこそが現代的な狙いとしてあったのかもしれない。 自我心理学と対象関係論のようなポスト・フロイトの分派乱立の理由と意義を一つのテーマとして設定していたようなのだが、古典的精神分析の二者間による相互幻想共有を逸脱せぬよう釘を刺しながら且つ一般他者の視線を常に意識し一定の社会構造を保持せよというのは、本書で語られているよりずっと実践の難しいことである。承認欲求と絡めた妙なヘーゲル推しも気に掛かる。
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人間の欲望が他者の承認を求める欲望であるということ、それを最初に指摘したのはヘーゲルだが、この考えは人間の欲望の本質をついているため、現代思想において大きな影響力をもっていた。ラカンの「人間の欲望、それは〈他者〉の欲望である」というセリフなどが有名だか、これはもともとコジェーブのヘーゲルの講義に影響を受けたものなのだ。 こうした主張は単に「他者に承認されたい」というストレートな承認欲望だけを指すのではなく、人間の欲望はすべての他者関係の幻想性に基づくことを示している。たとえば流行の服などを欲しがるのも、その服の価値を純粋に認めたからではなく、他者が価値ありと承認する対象であるからだ。それを所有することは、まわりまわって自分は承認されることにつながっている。このように考えてみると、私達の欲望の多くが承認欲望に基づく他者関係の幻想性を含んでいることがわかる。
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