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嘘でもいいから殺人事件 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 1987/03/20 |
JAN | 9784087491975 |
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嘘でもいいから殺人事件
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嘘でもいいから殺人事件
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商品レビュー
3.1
10件のお客様レビュー
「テレビのやらせ」に…
「テレビのやらせ」について取り上げているというと社会派みたいですが、これは完全にお笑いです。2時間刑事ドラマのパロディもチクチクさわりながら、泥沼にはまっていきます。「滑稽」ってこのことですね。
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ジャンルとしてはユー…
ジャンルとしてはユーモアミステリーになるかと思います。何と言っても面白いのは主人公たちのやり取り。主人公を含む登場人物たちが個性的で、彼らの会話が面白い!ついつい声を上げて笑ってしまいました。事件のトリックよりも、そちらのほうが読んでいて楽しかったです。もちろん、トリックそのもの...
ジャンルとしてはユーモアミステリーになるかと思います。何と言っても面白いのは主人公たちのやり取り。主人公を含む登場人物たちが個性的で、彼らの会話が面白い!ついつい声を上げて笑ってしまいました。事件のトリックよりも、そちらのほうが読んでいて楽しかったです。もちろん、トリックそのものはしっかりしているし、それはそれで良いのだけれど、この本はユーモアを楽しむ作品なのかも。文章も軽い感じなので、サラッと読めます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
島田荘司の本は、御手洗潔シリーズしか読んだ事がなくて、御手洗以外で初、しかも40年近く前の作品だ。そのためか、ちょいちょい、これアウトでは?とか、ちょっと不愉快かな‥という感じの表現が出て来る。それらをスルーできれば、わりと面白かった。御手洗ばかり読んでると気が付きにくいけど、ミステリ要素に笑いを散りばめるのが上手くて、話運びもそつなくて飽きるポイントが全くない、こういう面白い話が書ける人だったのか、と、散々御手洗を読んだ後の今更のオドロキ。御手洗は面白いのベクトルが違うから、むかーしにこんな話を書いてたのが意外だった。 主な舞台は、東京湾に浮かぶ無人島。番組の取材でやって来た「やらせの三太郎」こと軽石ディレクターと取材班が、台風により閉じ込められてしまう。そこで起きる殺人事件。台風の目をついてやってきた刑事と婦警と精神科医も巻き込んで、事件はとんでもない方向につき進んでいく。 語りは、アルバイト学生のAD、隅能美堂巧(くまのみど たくみ)通称タック。上司の軽石三太郎は横暴で横柄なんだけど、いろいろと突き抜けていて、セコくて小心者な一面もあり、この物語随一の面白キャラクターであり、なんか憎めない。途中参加の毒島刑事とは、高校の同級生だったらしい。この毒島刑事がまた強烈で、過去の悲惨な出来事のせいで心の病を抱えている。と書くとかわいそうなんだけど、ファッションや言動が独特過ぎてあまり同情を引く感じではない。この2人に比べるといたって普通の語り手、タック。しかしこのタックが、途中まで語りで読者を欺いていたのが発覚してビックリ!三太郎を驚かす為に、他のスタッフ総出で一芝居打ったのだ。 ところが、死んだふりだったカメラマンが不幸な事故で本当に死んでしまい、それに便乗したある人物が、本当の殺人をやらかす。この謎解きをしたのが、タックと同じアルバイトADの女子大生、通称ターボ。腐っても刑事の毒島が謎解きすると思っていたので、意表をつかれたし、唐突な感じは否めなかった。犯人は、タックの大学の友人田村の婚約者である権沢みつこ。殺されたのは、田村が相続のために呼んだ会計士の向井。向井がみつこの過去をネタに強請っていたのだ。 それでも事件は解決して、無人島を舞台にしたやらせ番組は成功(!)、三太郎はプロデューサーに出世、タックはディレクターになり、三太郎と同じあだ名をちょうだいしている、といった、ちょっとした後日談もある。毒島の病も癒えたらしい。田村はみつこが出所して来るのを待っている。ほっこり。それだけに、事故で死んでしまい、殺人に利用されて首を切断されてしまったカメラマンが、ただただ気の毒である。
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