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メアリー・ポピンズのイギリス 映画で学ぶ言語と文化
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メアリー・ポピンズのイギリス 映画で学ぶ言語と文化

野口祐子【編著】

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メアリー・ポピンズのイギリス 映画で学ぶ言語と文化

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 世界思想社
発売年月日 2008/03/20
JAN 9784790713104

メアリー・ポピンズのイギリス

¥1,980

商品レビュー

4.5

4件のお客様レビュー

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2022/06/27

以前akikobbさんからご紹介いただき、ようやく入手・読破致しました^ ^ミュージカルの次は映画(1964)を掘り下げます!…ということで、結果想像以上にディープな映画メリポピの世界を堪能できました。改めて、素敵な一冊をご紹介いただき有難うございました! (以下レビューです…...

以前akikobbさんからご紹介いただき、ようやく入手・読破致しました^ ^ミュージカルの次は映画(1964)を掘り下げます!…ということで、結果想像以上にディープな映画メリポピの世界を堪能できました。改めて、素敵な一冊をご紹介いただき有難うございました! (以下レビューです…) ページが進むにつれて再認識する。幼い頃からの自分は、メリポピの楽曲が好きなだけで中身について何一つ把握できていなかったと。 『深読みミュージカル』にてミュージカル版の世界観を知ることはできたが、若干構成が違うので結果また一からこの世界を探訪する。飽きるどころかまた会えて嬉しい^ ^ メアリー・ポピンズの映画を一時停止しながら解説を聞いているような感覚だった。こちらは深読みでも何でもなくれっきとした解説で、京都府立大学でのリレー講義が基になっている。映画の中身を心得るにはもってこいのガイドブック、といったところか。(映画の制作秘話は映画『ウォルト・ディズニーの約束』(2013)でも見られるっちゃ見られるけど…) 子供たちの父親バンクス氏の更生⁉︎物語というのはミュージカルと同じだが、一方で原作は全然佇まいが違うらしい。 更にバンクス氏を救った「スーパーカリフラジリスティクエクスピアリドーシャス」の言葉は原作には一切登場しないという。 ディズニーの魔法は現実世界でも無から有を生み出せるのか…⁉︎ 最も興味深かったのは、ナニー(子育て係)という存在について。バンクス氏や中流以上の家庭ではナニーに対して、愛情よりも子供たちを大英帝国の臣民として相応しい人格に育て上げることを求めていた。両親は子育てには干渉せず、子供たちの拠り所はナニーただ1人。 子供たちがあれだけ明確に理想のナニー像を思い描いていたのも今なら頷ける。 多様な職業を掛け持ちするバートの価値観と、(あの『1984』で有名な)ジョージ・オーウェルが旅先で出会った大道絵師を照らし合わせたりと、映画の舞台である1910年周辺の記事や英文学も多数登場する。勉強になったし、気になっていた作家をよく知る入口にもなり得た。 「紙と糸を買う2ペンスがあれば  自分自身の羽根が持てる  足を地面につけたまま空を飛ぶ鳥になる  タコの糸をしっかりにぎっていれば」 アメリカ側の制作に拘らず、1910年当時の英国社会から階級ごとの英語まで入念に再現されていたのも含めると、改めて天晴れな作品だったんだな。(バート役のヴァンダイク氏による下町言葉はイマイチだったらしいが…) ミュージカル→映画の次はついに原作!母が幼い頃に慣れ親しんだというその世界にいよいよ自分も旅立とうとしている。

Posted by ブクログ

2013/08/09

これを読もうが読むまいが、(ディズニー版)(しか知らない)メリーポピンズへの愛は変わらないのだけど、私も大人になったのだから、こういう関心の持ち方するのもありである。 舞台となっている1910年頃のイギリスについて、映画の作られた1964年頃のアメリカについて、何となく知っていた...

これを読もうが読むまいが、(ディズニー版)(しか知らない)メリーポピンズへの愛は変わらないのだけど、私も大人になったのだから、こういう関心の持ち方するのもありである。 舞台となっている1910年頃のイギリスについて、映画の作られた1964年頃のアメリカについて、何となく知っていたようなことも書いてあれば、知らなかったことも書いてあった。 けどまあ映画のメリーポピンズ好きすぎ人間からすると、真面目にイギリスについて学んだというよりは、映画の豆知識増えちゃったもんね!という感じ。

Posted by ブクログ

2013/07/03

 ディズニー版のメリー・ポピンズを見て育った人というのは少なくないと思います。筆者なんぞもその部類で、まだ当時はβビデオでしたが、もう画像がぐじゃぐじゃになるまで見たものです。  そうすると、ベースとなる「昔のイギリス」像がこの映画からの情報になってしまう。この世界観のバック...

 ディズニー版のメリー・ポピンズを見て育った人というのは少なくないと思います。筆者なんぞもその部類で、まだ当時はβビデオでしたが、もう画像がぐじゃぐじゃになるまで見たものです。  そうすると、ベースとなる「昔のイギリス」像がこの映画からの情報になってしまう。この世界観のバックグラウンドって、いったいどんなんなってるの? というメリー・ポピンズ好きは日本人でも結構いるんぢゃないかと思うのです。で、そういう人が研究者の中にもあったようで、ディズニー版の「メリー・ポピンズ」を下敷きに考証していこうと。そういう本です。個人的にはかゆいところに手の届くような一冊。  1910年代、いわゆる大英帝国の終わりにディズニーが舞台を設定したこと、グレートブリテンの終焉とバンクスさんのアナクロニズム。そして、そういう1910年代を1960年代のアメリカで撮った理由、他色々。内容や主張についての是非はあるでしょうが、それは研究者同士のレベルで議論されるべき問題で、非常にいろいろな部分に心を砕いて検証しているという点ではいい研究書だと思います。  ディズニーのメリー・ポピンズが好きで、もっと深く知ってみたいと云う人には格好の一冊と云えるでしょう。  しかしながら、原作者のトラバースはやっぱりメリーポピンズのディズニー化を本当は快く思ってなかったんだなぁ。同じ現象が「くまのプーさん」のA.A.ミルンにもあてはまります。こっちは『くまのプーさん スクラップ・ブック』(筑摩書房)あたりに詳しいです。

Posted by ブクログ

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