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シャルビューク夫人の肖像 ランダムハウス講談社文庫
968円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ランダムハウス講談社 |
発売年月日 | 2008/03/03 |
JAN | 9784270101667 |
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シャルビューク夫人の肖像
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シャルビューク夫人の肖像
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
書かれたのは2002年だが、物語の舞台となっているは19世紀末のニューヨーク。1883年に完成したブルックリン・ブリッジが登場する。まだ、現在ほどに夜も煌々と明るいニューヨークではない。むしろ、物語のムードはほの暗い街だ。しいて言えば、ネオ・ゴシックロマンだろうか。万事にミステリアスであるとは言えるが、外面的には幻想的な要素は必ずしも高くない。主人公のビアンボ、そしてシャルビューク夫人、それぞれの心に潜む内なる幻影を描いたとするべきか。全体としては、やや掴みどころのない作品だが、そこがこの小説の魅力か。
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画家の苦悩とか、肖像画で人を苦しめるとか、対象を見ずに絵を描くこととか、考えたことがないことだらけで面白かった。 ピアンボが描く絵見たいなぁと思った。この時代のNYの風景やロングアイランドの景色や湿度や温度が伝わってくる感じ。
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画家に就いての作品は、矢張り美しいものだと熟々思う。画家特有の世界観其れ自体を、文章と云う空間を以て現わすのだから。 此の噺はミステリー要素が深過ぎる為か幾分その世界観の重みに欠けるが、それでも矢張り心理描写や独特のにおいは充分に描き出されて居て、惹き込む力が有るには違いない。...
画家に就いての作品は、矢張り美しいものだと熟々思う。画家特有の世界観其れ自体を、文章と云う空間を以て現わすのだから。 此の噺はミステリー要素が深過ぎる為か幾分その世界観の重みに欠けるが、それでも矢張り心理描写や独特のにおいは充分に描き出されて居て、惹き込む力が有るには違いない。 文章は比較的読み易く、比喩表現や情景描写も繊細で美しいものだった。 併し肝心な処で描写を軽くしている処は海外文学の特徴でもあるのか、ジュースキントの"香水"と同様にも想われた。 意図が掴み易く、併しそれ故に面白みが減退している部分が箇々に見られた。展開としては想定範囲内と云った処であったが、故に現実離れし過ぎていない…描写の突出等が目立たず、全体的に纏まった作品として完成されていた。 人物の特徴が強く有る様でまるで無く、それよりも全体の情景を重視したものの様にも思われる。 「肖像画とは自画像である」と云う言葉が印象的で共感したが、ワイルドの描く様な人物の迫力には程遠い為、説得性に欠けるものでもあった事は否めない。 期待よりも少し劣っては居たものの、中々良い作品だと思う。
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