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自動車絶望工場 ある季節工の日記
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 1973/01/01 |
JAN | 9784198020002 |
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自動車絶望工場 ある季節工の日記
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自動車絶望工場 ある季節工の日記
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商品レビュー
4.7
4件のお客様レビュー
佐藤の実践フィールドワーク入門での指定本である。以前読んだ記憶では日記のみであったが、実際は工場の見取り図や部品の詳細な図が記載されていた。 工場での仕事だけでなく仲間の生活や労使の関係など非常に詳細に書かれている。 労働の場でのフィールドワークをする、たとえばSE関連の仕事...
佐藤の実践フィールドワーク入門での指定本である。以前読んだ記憶では日記のみであったが、実際は工場の見取り図や部品の詳細な図が記載されていた。 工場での仕事だけでなく仲間の生活や労使の関係など非常に詳細に書かれている。 労働の場でのフィールドワークをする、たとえばSE関連の仕事についてフィールドワークをして論文を書く場合は必読であろう。
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「カイゼン」は、えげつないとしか表現のしようがない合理化である。 本書は1972年9月から翌年2月までトヨタ自動車の工場で期間工として働いた著者の体験記である。 コンベアから次々と流れてくる部品にひたすら同じ作業を繰り返す、機械の一部になったような労働が際限なく続く。一つ一...
「カイゼン」は、えげつないとしか表現のしようがない合理化である。 本書は1972年9月から翌年2月までトヨタ自動車の工場で期間工として働いた著者の体験記である。 コンベアから次々と流れてくる部品にひたすら同じ作業を繰り返す、機械の一部になったような労働が際限なく続く。一つ一つの作業は大したことではなくとも、それが休む間もなく流れてくること、延々と続くことが労働者の心を、長時間労働による疲労と無理な生産体制による労災事故が身体を破壊していく。 巻末ではトヨタのえげつない合理化の歴史を紹介している。そこで引用されている「トヨタ式生産システム」より。 『真の原価低減は、人数を減らして、初めて達成できる。だから工数の改善はあくまで人数を減らすことに焦点を当てなければならない』 『例えば、人一人減らすのに十万円の電気制御装置を取り付ける案があったとしよう。これを実施すれば、多分十万円で一人減らせたから、トヨタとしては大いに得だったということになる。しかし、よくよく検討してみたら、金をかけなくても作業手順を変えることで、一人ぐらいなら減らせるということがわかったならば、十万円かけて改善する案は決して成功ではなく、むしろ、失敗した、早まったと考えねばならない』 こんな風にして、昭和30年には従業員5,200人で22,800台作っていたものを(一人当たり4.4台)、昭和47年には41,300人で2,107,000台も作るようになっていた(一人当たり51.0台)。車体設計の変化や、ある程度の機械化はあるとしても、実に10倍以上である。著者が所属していた半年の間だけでも、「1個あたり1分20秒」のコンベアスピードが「1分14秒」まで縮まっている。 体験記の中でも、コンベアが故障してよく止まっている。コンベアを新調するくらいなら無理に動かして、止まって遅れた分は残業させた方が安くつく、という「合理化」である。そして残業にカウントされない拘束時間も増えていく。 その過程でついていけなかった人がどんどん零れ落ちていくが、その分だけ新しい人間をかき集める。働きたい人間はいくらでもいる、という理屈である。何のことはない、『外部不経済』でしかない。 トヨタの従業員のうち、一般的な採用者の他に、まず養成工がある。トヨタが設立したトヨタ工業高等学園の生徒である。それなりの教育も行っているようだが、在学中から低賃金で労働に駆り出される。教育の中でトヨタに対する忠誠心を徹底的に叩き込まれ、組長、班長、工長など現場にまんべんなく浸透し、タテヨコの関係で支配する。労働組合切り崩しの先兵としても利用された。 もう一つの精神的中核が自衛隊出身者であり、「豊栄会」として、これまた各職場に組織されている。自衛隊勤めが数年で終わる(予備役になる)と、そうした人々を積極的にリクルートする。その身体的能力もさることながら、これまた強い連帯を持ち、組合活動、選挙運動に力を発揮する。 トヨタは日本を代表する企業であるが、その労働環境もまた、日本の隅々に浸透してしまっているような感もある。現在では自動車製造はほとんど機械化され(職人減少を危惧したか、最近逆に手作業を増やしつつあるようだ)、トヨタ本体での重労働は鳴りを潜めたようだが、下請けへのしわ寄せは相変わらずのようだし、近年世間を騒がせる「ブラック企業」の源流がここに詰まっているような感もある。
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(1975.06.25読了)(1975.05.16購入) 副題「ある季節工の日記」 鎌田慧さんの出世作です。(多分) (「BOOK」データベースより) 働く喜びって、何だろう。自動車工場で働きはじめた34歳のぼくを待っていたのは、人間性を奪うほど苛酷で絶望的な仕事だった。考える暇...
(1975.06.25読了)(1975.05.16購入) 副題「ある季節工の日記」 鎌田慧さんの出世作です。(多分) (「BOOK」データベースより) 働く喜びって、何だろう。自動車工場で働きはじめた34歳のぼくを待っていたのは、人間性を奪うほど苛酷で絶望的な仕事だった。考える暇もなく眠る毎日、悲鳴をあげる身体、辞めていく同僚たち。読みやすい日記形式で「働くこと」の意味を問うルポルタージュの歴史的名作。 【目次】 第一章 季節工8818639番 第二章 新記録を可能にしているもの 第三章 〝脱落者〟たち 第四章 増産・労災・不満 第五章 ついに昼夜二交替 第六章 期間満了! 第七章 もう一度豊田へ 補章 トヨタ式合理化の歴史 著者 鎌田 慧 1938年、青森県弘前市生まれ 1964年、早稲田大学文学部卒業 社会問題を追究するルポライター 『反骨―鈴木東民の生涯』にて1990年度新田次郎賞を受賞 『六ケ所村の記録』にて1991年度毎日出版文化賞を受賞
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