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悪魔の選択(下) 角川文庫
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悪魔の選択(下) 角川文庫

フレデリック・フォーサイス(著者), 篠原慎(訳者)

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悪魔の選択(下) 角川文庫

555

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 角川書店
発売年月日 1982/11/30
JAN 9784042537076

悪魔の選択(下)

¥555

商品レビュー

4

5件のお客様レビュー

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2010/05/28

この本は新しい作品で…

この本は新しい作品ではないですが、現代の作品にきちんとついて行ってると思います。だから好きです。

文庫OFF

2023/09/08

(上巻から続く)いわゆる初期三部作はドキュメント・スリラーと称される現実性重視でジャーナリスティックな作風であったが、本作品でフォーサイスは大きな変貌を遂げた。以降の作品は現実性をギリギリで担保しながらも、エンターテイメントに軸足を置いたより大衆受けする形式に衣替えしたのだ。これ...

(上巻から続く)いわゆる初期三部作はドキュメント・スリラーと称される現実性重視でジャーナリスティックな作風であったが、本作品でフォーサイスは大きな変貌を遂げた。以降の作品は現実性をギリギリで担保しながらも、エンターテイメントに軸足を置いたより大衆受けする形式に衣替えしたのだ。これには当時賛否両論があったものだが、以後の作品の完成度の高さが、そんな議論を吹き飛ばしてしまった。彼はストーリーテラーとしても一級品であることを証明してみせたのだ。以後の活躍はご存知の通り。 フォーサイス作品のすべてがそうだが、執筆の前には徹底的に調査・分析・下調べをしている。本書の場合も五ヶ月以上にわたって舞台になる地を調べて歩き、ソ連にも足を伸ばした。彼の作品はかの地では当時発禁だったそうだが、無事帰還できたとのこと。巨大タンカーについても実際に搭乗して隅々まで調べ上げた。また世界情勢の分析力も驚かせる。本書で予測したイラン王制の終焉やソ連のアフガン侵攻、そして穀物危機。後の世にすべて事実となった。最高のポリティカル・スリラーがここにある。

Posted by ブクログ

2022/08/15

上巻はこちら。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4042537065#comment 上巻では、ソビエト共産党政治局の政局争い、イギリス諜報員を中心とした世界の諜報活動、ウクライナ独立運動のためにソ連要人暗殺を実行したテ...

上巻はこちら。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4042537065#comment 上巻では、ソビエト共産党政治局の政局争い、イギリス諜報員を中心とした世界の諜報活動、ウクライナ独立運動のためにソ連要人暗殺を実行したテロリストグループ、そしてノルウェーの世界一の巨大タンカーフレイア号の着水の様子など、群像劇的に書かれていた。 下巻では、KGB議長イワネンコ暗殺実行犯のミーシキンとラザレフの釈放を巡って世界が大危機を迎える。 テロリストのリーダーアンドルー・ドレークは、ミーシキンとラザレフ(二人がKGB議長イワネンコ暗殺実行犯ということはこの時点では機密)釈放を求めて世界最大のタンカーフレイア号を乗っ取り、要求が受け入れられなければ原油を北海に流出させてヨーロッパの海を壊滅させると脅迫する。 だがKGB議長が暗殺されたなど、決して公表できないソビエト共産党政治局長ルービンは、この要求を飲んだ場合は、欧州における軍縮条約には決してサインしない、世界は戦争に向かうだけだ、と通告してくる。 KGB議長暗殺を知らないイギリスとアメリカの諜報員は、フレイア号奪還計画と、ソ連の態度激化の原因の情報収集に奔走する。  テロリストの要求を飲まなければ、海は壊滅する。  ソ連の要求を飲まなければ、戦争が起こる。  そしてどちらも真相を公表することは決してできない。 アメリカ、イギリスの首脳は情報を共有しあうのだが、どの手段をとっても誰かが死ぬことは確実であり、そのような選択を「悪魔の選択」という。 後半の主な舞台はフレイア号。テロリストリーダーのアンドルー・ドレークに対して、フレイア号船長トール・ラーキンも海の男としての維持と誇りで立ち向かう。 そしてイギリスの秘密情報局の諜報員で、ロシア人で昔の恋人のワレンチーナから情報を得ていたアダム・マンローは、ワレンチーナの安全のためにあらゆる手段を講じる。 結局世界では私達小市民が知らんところでたくさんの世界危機が行われ、その都度「悪魔の選択」が行われているのだろうか。 ウクライナ独立テロリストとのやりとりの「お前たちが何をしたってソ連は、世界は変わらない」「ソ連下のあらゆる民族が立ち上がるだろう」のやり取りは、ある意味その後の世界情勢を表している。 ラストで明らかになった事実ですが…ロシアに生きるってそういうことなんだなあと思った。

Posted by ブクログ