商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2008/02/02 |
JAN | 9784569695525 |
- 書籍
- 文庫
情緒と日本人
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情緒と日本人
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商品レビュー
4
4件のお客様レビュー
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ドラマにつられて借りてみた。 岡先生の言葉は意味深いものが多いが,箴言集ということで部分だけ取り出しているので前後がなくて意味不明なものもあったりする。
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「文章を書くことなしには、思索を進めることはできません。書くから自分にもわかり。自分にさえわかればよいということで書きますが、 やはり文章を書いているわけです。言葉で言いあらわすことなしには、人は長く思索できないのではないかと思います。」岡潔さんの言葉を集めたものと、松下幸之助氏...
「文章を書くことなしには、思索を進めることはできません。書くから自分にもわかり。自分にさえわかればよいということで書きますが、 やはり文章を書いているわけです。言葉で言いあらわすことなしには、人は長く思索できないのではないかと思います。」岡潔さんの言葉を集めたものと、松下幸之助氏との対談を収録している。言葉が簡潔なほど美しく、本質的だけれども、誤解されやすく、受け止め手を選ぶのだと感じた。
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著者の岡潔氏は歴史に名を残す大数学者である。しかし、本書は数学の偉業はさておき、タイトルの示すとおり、日本民族、日本文化、精神面等、岡先生独特の感受性、宗教観、世界観、に基づいて(否、独特ではなく本当は普遍的真理といっても過言では無いかもしれないが、あえてそう表現します)「情緒...
著者の岡潔氏は歴史に名を残す大数学者である。しかし、本書は数学の偉業はさておき、タイトルの示すとおり、日本民族、日本文化、精神面等、岡先生独特の感受性、宗教観、世界観、に基づいて(否、独特ではなく本当は普遍的真理といっても過言では無いかもしれないが、あえてそう表現します)「情緒」という言葉をキーワードとして多用しつつ多角的複眼的に表現しています。その慧眼、本質を見極めんとする視点、曖昧模糊とした表現の中に急所を鷲づかみにしたような記述は大数学者の片鱗を見せているかもしれません。 さて、本書について感じたことの詳細を語ることは却って本書の内容を伝えにくくしてしまう可能性を感じます(本当は感じた事の詳細を突き詰めて言葉に変換しようとするのが困難な側面もありますが)。本書は解析してこれこれしかじかについて語っていると表現する類ではありません。ただただ、読後に「そうか」と腑に落ちるものを感じたり、何か残る印象があれば、それ自体がこの本の内容を表現していると思います。ひょっとすると、読者によっては、「意味不明」と斬って捨てたくなる人もいるでしょう。読者次第です。 本書のタイトルを見て興味の沸いた方は是非読んでみてください。この本に眼が留まった時点ですでに縁があるのでしょう。タイトルだけで読むかどうか決めるのもいいと思います。 ここで終わったら書評になりませんよね。はい。しかし、本質をあえて表現しようと思えば上記記述に凝縮されます。ここからは敢えて個人的に注意を惹いた点を2,3記述します。読者次第ではまったく別の理解や、本書内の別の記述が重要に見えたりするかもしれないので、参考程度に。 この本が著されたのは約半世紀前ですが、その事実を伏せて読んだ場合、最近のものかと思われるような部分が随所に見受けられます。 教育面の点、日本国の問題点等々、現代問題にされている部分をすでに喝破されておられます。岡先生の指摘する問題の本質を列挙すると以下のようになろうかと思います。 ① 日本の精神的伝統(東洋文明)社会において、明治以来急速に導入してきた物質文明(西欧文明)の消化不良から来る点 ② 戦後GHQの政策で歪められた日本の伝統や忘却を強要されたといっても過言ではない歴史や道徳観念あたりに問題を見出している点 ③ また教育に携わった経緯から戦後教育が ” 間違った教育 ” であるため教育改革が必須であり、日本再生(文明再興)は教育改革から着手する必要がある点を痛感せられている点。ここで、”間違った教育”とは知識(物質文明の投影にもなっている)を優先するあまり、情操教育、つまり心の育成(東洋文明、日本文明の投影)がおろそかになっており、日本民族、文明再興阻害の一大要因である点。 ④ 日本国憲法は利己主義を正当化するものであり、日本文明は古来、利他行為で悦び(心が悦ぶ)を見出す精神性を大切にしていたので、この憲法は真逆の事を宣言しており、戦後日本人は行き先を見失って途方に暮れていると明晰されている点 どれをとっても、つい最近の言論かとおもえるほどの着眼点と問題意識です。 ここで指摘した事項は具体的に触れている部分で特に印象にのこった部分の列記であるが、これらの問題意識を専門の数学や宗教、その他を引用して様々な角度から表現したり、記述したりして、腑に落ちる表現、本質核心に迫る内容を表現されようとしています。その核心として「情緒」という言葉を重点的に駆使して日本文明、日本民族を語りつくそうと試みておられます。
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