商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2008/01/30 |
JAN | 9784163266701 |
- 書籍
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湖水地方
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湖水地方
¥1,257
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
著者は1978年生まれだそうで、若い世代だけに「今」を捉える感覚が優れているな、というのが第一印象。 「湖水地方」の湖、「シャルル・ド・ゴールの雨女」の空き地を潰してできた広大な公園などの情景の無味乾燥さが、「今」という時代をよく表しているように思えます。 個人的には「シャルル...
著者は1978年生まれだそうで、若い世代だけに「今」を捉える感覚が優れているな、というのが第一印象。 「湖水地方」の湖、「シャルル・ド・ゴールの雨女」の空き地を潰してできた広大な公園などの情景の無味乾燥さが、「今」という時代をよく表しているように思えます。 個人的には「シャルル・ド・ゴールの雨女」のほうが好み。 空港のカフェでの短い時間の会話と回想を切り取った作品ですが、テンポラリーな舞台設定と、主人公の極めてプライベートな(他人から見れば取るに足らない、しかし本人にとっては深刻な)煩悶とのバランスが、妙味のある抒情性を生んでいます。 「湖水地方」のほうは、妹が体調を崩して嘔吐した…という始まり方がいきなりベタさを感じさせるオープニングで、やや萎えました。 最後に、突飛に葦舟が登場するあたりの唐突性は嫌いじゃないですが。
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「湖水地方」というタイトルに惹かれ、読みました。 帯には、「何が起きていたのか?何が起きなかったのか?美しい姉妹の間に迫る、逃れがたき葛藤」とまるで往年の大映ドラマのような仰々しい言葉が並び、どんな話かと思いきや。。妹の彼との逢瀬、華やかな美人である妹への意識下の嫉妬心など、確...
「湖水地方」というタイトルに惹かれ、読みました。 帯には、「何が起きていたのか?何が起きなかったのか?美しい姉妹の間に迫る、逃れがたき葛藤」とまるで往年の大映ドラマのような仰々しい言葉が並び、どんな話かと思いきや。。妹の彼との逢瀬、華やかな美人である妹への意識下の嫉妬心など、確かに大映ドラマ的でありながら、さらりとして、それでいて内面を描くような筆致で、また、主人公の一種の諦観のようなものが、仰々しさや厭らしさを感じさせない素敵な物語だった。 もう一篇の「シャルル・ド・ゴールの雨女」も、表題作と同じく、ある種の諦観が漂っていて、素敵な物語である。 新しい作品が出れば、ぜひ読んでみたいと思える、新人作家さんでした。
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