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産業人の未来 ドラッカー名著集10ドラッカー・エターナル・コレクション
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産業人の未来 ドラッカー名著集10ドラッカー・エターナル・コレクション

P.F.ドラッカー【著】, 上田惇生【訳】

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産業人の未来 ドラッカー名著集10ドラッカー・エターナル・コレクション

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ダイヤモンド社
発売年月日 2008/01/18
JAN 9784478001233

産業人の未来

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商品レビュー

4.1

9件のお客様レビュー

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2017/04/30

ドラッカーの2作目。1942年、第2次世界大戦のさなかに、戦後の社会を構想している。 ドラッカーによると「識者と友人の多くが本書をわたしの最も優れた著作としている」らしい。 訳者の上田さんによると「本書は、ドラッカーの著作の中でも、最も面白く最も知的興奮をおぼえさせられるもの...

ドラッカーの2作目。1942年、第2次世界大戦のさなかに、戦後の社会を構想している。 ドラッカーによると「識者と友人の多くが本書をわたしの最も優れた著作としている」らしい。 訳者の上田さんによると「本書は、ドラッカーの著作の中でも、最も面白く最も知的興奮をおぼえさせられるものである」とのこと。 1作目の「経済人の終わり」も驚いたが、こちらはさらにスゴい。 ドラッカーは、まだ経営学者ではなくて、社会経済政治の評論家(?)みたいな感じ。 近代の啓蒙主義、理性主義は、全体主義になる。つまり、「これが正しい」とすると、違う意見の人は間違っていることになる。ここには、自由はなく、善意から始まった活動は、最終的には恐怖政治につながる。 全体主義、世界大戦は、商業社会が産業社会に移行する道が分かっていないから。経済利益を中心とする社会から人間中心の社会に構造転換をしなければならない。それは戦後にやるのではなく、戦争中から始めないといけない。 みたいな本かな? 32才の人が書いたとは思えない、深い洞察。圧倒的な教養の厚み。 これは天才ということも超えているな。 個人的には、全体主義と個人の関係みたいなことを最近考えていて、それと関係してハンナ・アーレントを読んでいるのだけど、ドラッカーとアーレント、思考プロセスは違いそうなんだけど、たどり着く結論部分はかなり似ている。 この本は、アーレントの「革命について」(1963)の議論を先取りするような中身になっているな。 理性中心の啓蒙主義、これが正しいというものがあるという思想は、既存の社会を破壊すれば、歴史の必然(?)や人間の本質(?)から、自ずから正しい社会がでてくるだろう、と善意で考えて、革命を起こす。が、結果、うまくいかず、恐怖政治になっていく。 一方、人間の社会には単一の正解はないと考えれば、人間の自由が尊重された社会となる。(違う意見には、ちょっとイライラすることもあるでしょうけど) ちょっと単純化しすぎているかもだけど、ドラッカーもアーレントも、アメリカ革命とフランス革命を比較することを通じて、こんな感じの結論にたどり着いている。 あと、フランス革命やロシア革命が、理性主義、啓蒙主義から生じて、恐怖政治になったという流れは分かり易すく、アーレントも同様の理解をしているところ。が、ナチも理性主義から出てきているというドラッカーの見解は、かなり驚き。 ナチといえば、大衆のプロパガンダがイメージされて、反理性主義という感じなんだけど、これは、心理学とか、生物学とか、つまり、身体や心を科学的に取り扱うところからでてきているということ。このへんのところは、なるほどと思うところと「?」が残ることなのだけど、いずれにせよ思考を活性化させる本ですね。 強引にまとめると、 ・社会経済が産業化して、生産の自動化、大量化、効率化が進むことによって、人間の仕事の単純化や失業の増加が生じる。これらによって、いわゆる「疎外」が生じて、人間は社会における位置づけを失う。(ここまで、マルクス、アーレント、ドラッカーは同じ見解) ・しかしながら、この状態を一つの正しい理論で合理的に解決することはできない。それは全体主義、恐怖政治につながる。社会の基盤は、人間の不完全性、多数性にもとづくことが必要である。(ここまで、アーレントとドラッカーは同じ見解) ・すでに生じている産業化から昔に後戻りすることはできない。全体主義社会は、産業化の問題を、戦争という目的にむかって、統合、解決したが、これは普遍的な解決にはなりえない。産業社会を運営するポジティブな目的が必要である。そして、その解決策は、今、存在するものを活用してやっていくしかない。(これから全く新しいツールをつくることはできない)経済的利益中心の世界から人間中心の世界に変革し、人間に社会的な目的とポジションを与えていく鍵は、企業である。つまり、企業のコミュニティ化が必要である。(ドラッカーの見解) お〜、これは「学習する組織」の考えと一緒ではないか。そして、「強み」にフォーカスするポジティブアプローチにも通じるかも。 あと、ドラッカーがマネジメント関係の本で、利益は企業存続の条件であるが、目的ではない。企業は社会、顧客に価値を提供する、貢献する存在である、という考えをよく書いているけど、その背景の思想がクリアになった感じ。 つまり、ドラッカーは、その後の経営学を先取る概念を次々と出しているのだけど、その目的は、企業が競争優位を築くことではなく、企業が人間的な社会に貢献できることだったんだ!!! 自分のやっていることが、なんか壮大な歴史的なパースペクティブのなかで、意味が通じた感じ。

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2014/02/08

社会における「位置」と「役割」を明確にしなければ、社会は機能しない。会社もしかり、介護現場もしかり。

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2013/01/21

産業社会の特殊理論と社会についての一般理論について、若かりしドラッカーが著した名著である。 第二次世界大戦期、アメリカの参戦直前に上梓された本著は、当時の状況からして戦争とともに自由社会と自由経済が終わるだろうと一般に思われていた時代に、「戦後社会に何を期待するか、そのためにい...

産業社会の特殊理論と社会についての一般理論について、若かりしドラッカーが著した名著である。 第二次世界大戦期、アメリカの参戦直前に上梓された本著は、当時の状況からして戦争とともに自由社会と自由経済が終わるだろうと一般に思われていた時代に、「戦後社会に何を期待するか、そのためにいま何をなすべきか」という問題を提起し、戦後は輝かしい産業社会が到来すること、そして経済発展があることを予見していた。 現在本著に掲げられている産業社会とわれる時代を通り越し、さらに次にポスト産業社会さえ抜け出している。なおかつ資本主義社会を通り越し、ポスト資本主義社会とドラッカーが名付けた時代にいる。 だが個々の人間と社会との関わり方はポスト資本主義社会特有の問題ではないし、ここの人間の位置と役割に関わる問題は社会の一般理論に関わるので70年前の本著の見通す社会理論は意義深い。

Posted by ブクログ

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