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情事 集英社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 1982/04/25 |
| JAN | 9784087505047 |
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情事
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情事
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商品レビュー
3.5
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※このレビューにはネタバレを含みます
森瑤子著『情事(集英社文庫)』(集英社) 1982.4.25発行 2020.11.17読了 私はすばる文学賞が好きで、最近の受賞作は大抵読んでいる。この「情事」という作品は、1978年に第2回すばる文学賞を受賞した小説で、森瑤子氏の小説は今回が初読みとなる。短い小説で筋に分かりにくいところもないが、それだけに読者を選ぶ作品でもある。 あらすじを要約すれば、35歳の既婚女性が年甲斐もなくパブで外国人を漁って房事に耽る話なのだが、これだけ聞くと、善良で健全な思考を持った多くの読者諸君は離れていってしまうかもしれない。実際、どうしようもない年増の浮気女の話なんて読む必要性を感じない人が大半だろうし、何も知らない方がよほど幸せに人生を暮らしていけるというものだろう。 “夏が、終わろうとしていた。 見捨てられたような一ヶ月の休暇を終えて、秋への旅立ちを急いでいる軽井沢を立ち去ろうとしながら、レイ・ブラットベリや、ダールの短編の中に逃げ込んで過ごした、悪夢のような夏の後半の日々を、考えている。そして、エルビス・プレスリーの突然の死をFM放送で聞いた八月の半ば、私の中で、青春の最後の輝きがまたひとつ、確かに消えていったのを、識った。” 冒頭を飾るこの印象的なイントロダクションは、英文を日本語に翻訳し直したような独特な匂いを沸き立たせている。海外文学のような空気感を漂わせながら、どこか気取った書き出しで物語は始まる。 主人公ヨーコは、英国人の夫を持つしがない翻訳家で、本当は文芸翻訳をやりたいのだが、ウーマンリブの座談会のテープ起こしに燻った毎日を過ごしているキャリアウーマンだ。夫に女として興味を持たれなくなって久しい。愛し合って結婚したはずなのに、今ではお互いに如何に無関心でやり過ごすかについて共謀し合う共犯者同然の夫婦生活を送っている。うら若き日々は過ぎ去り、齢すでに酣に入ろうとするとき、ヨーコの肉体を駆け巡ったのは抜き差しならぬ性欲だった。この小説は、抗いようなく過ぎ去っていく夏に、自分の女としての最後の花盛りを迎えんとする終焉の物語だ。 一体、結婚というものは式を挙げたが最後、お互いの異性としての関心が消えていってしまうのは何故だろうか。夫の愛を繋ぎ止められず、着実に摩耗していく己自身の魂に気づいたとき、人はどうしたらいいのだろう。年を重ねるごとにため息をつき、得ることよりも失うことに慣れたとき、妻として、あるいは母親としての役割の中でしか自分自身を確認できなくなったとき、女は死んでいくのだろう。だが、ヨーコは――不幸なことにと言うべきか――無抵抗に死を待つほど弛緩されてはいなかった。 男女の間に沸き起こる感情のすべてを嘗め尽くしたヨーコは、しかし、男と関係を持っても性愛以上の領域に足を踏み入れようとはしない。愛に執着したならば、必ず憎しみ合うことを知っているからだ。 “深いかかわりがなければ、人を思いやったり優しい言葉を掛けるのは、なんと容易なことだろう。愛しさえしなければ、人を理解し、はるかに多くを識り合えるだろう。愛しさえしなければ。”(p87) 愛に散々傷つけられてきたヨーコは、セックスに溺れることで、惰眠を貪ってばかりいた女を取り戻そうとする。だから、パブでレインと出会ったとき、ほとんどその瞬間から彼に魅せられ、彼を愛しはじめていたにも関わらず、ヨーコは無意識と眩暈の中で、結婚はしていないと嘘をついてしまったのだった。ヨーコは大胆なようでいて、臆病な女性だ。口ではセックスだけを求めているように嘯きながら、内実はレインを愛しはじめている自分にとまどい、傷つくことを恐れている。35歳という妙齢に差しかかり、最後かもしれない愛のチャンスを、情事以上の関係に発展させることを恐れている。抵抗を試みながらも、落陽の余映に輝く夕空に自分自身を重ねて、いつか終わりがくるものを予感してしまっている。 夫と別れてレインと一緒になった方が幸せだったのか、それは誰にも分からない。ただ、ヨーコはこの先二度と性に駆り立てられることはないだろう。今やサンセットの輝きは失われ、人生の一幕が終わりを告げた。しかし、太陽は没しても、人生はまだまだ続いていく。再び引き幕が開くまでまずは祝杯をあげよう。過ぎ去っていく夏と、これからのヨーコの弥栄を祈って。 ――チアース―― https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001556571
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私が敬愛する作家がべた褒めしていたので。 森瑤子さんの本自体が初読。世代的にだいぶ上だ。 で、案の定、全てが古すぎて・・・。なんだろう。もう不倫相手の名前がレインという時点で受け付けがたい(笑) 明確にされているわけではないが、主人公は物書き(小説の中では翻訳家)のヨーコとレイン...
私が敬愛する作家がべた褒めしていたので。 森瑤子さんの本自体が初読。世代的にだいぶ上だ。 で、案の定、全てが古すぎて・・・。なんだろう。もう不倫相手の名前がレインという時点で受け付けがたい(笑) 明確にされているわけではないが、主人公は物書き(小説の中では翻訳家)のヨーコとレインという米国人男性との不倫小説。ヨーコの夫は遊蕩イギリス人という設定でそこはかとなく私小説かのように作者を彷彿とさせる。 ちょっと辛辣だけど、私はかねがね恋愛分野を書く小説家はやすやすと顔を出すものではないと思っていて。 ルッキズムへの言及が厳しく取り締まられる昨今だけど、美醜って存在する。艶っぽい表現や、小説の中だけで語られるようなうっとりさせてくれる恋愛の描写が秀逸な著者がちょっとアレだとガッカリするのだ端的に。小説のベースが全て実体験に基づいて書かれているとは思ってはいないけど、それでもしらけるのよ、人並みか、それ以上に美しい方じゃない場合。 という気持ちが色濃く残る、ということで察して欲しい(私が読んだ単行本は初っ端ぬ著者のグラビアがドドン!とある)。 古い小説全てを否定する気はさらさらなくて、古さを感じさせない美しい文章、文体ってある。そういうものを純文学とするなら、『情事』は時代的にエンタメ的にというかスキャンダラス性のヒットを狙って出されたものなんだろうなと思う。 かっこいい女性だった、といろいろなところで目にするけれど今のところかっこよさがまったくわからないので機会があったらもう数冊は読んでみる・・・かな。 ちなみに私の敬愛する作家は森瑤子さんと20歳くらい徒年下で、私もこの作家さんの20歳ほど下なので、それぞれに作風が響く範疇なのかもしれない。ね。と。
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情事…狭いコミュニティでしない方がいい。 別荘いいな。 誘惑…早く別れろ、一人で実家帰ればよかったのにと思ったけどハッピーエンドで何より。西洋の人から見る東洋人はそんなものか。
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