女の勲章 新潮文庫

山崎豊子(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2002/12/15
• JAN: 9784101104041

商品レビュー

2010/05/28

山崎豊子シリーズにハ…

[文庫ＯＦＦ]

山崎豊子シリーズにハマリ、行き着きました。他の物同様、その取材力には感心します。ただ彼女の戦争物よりは比較的軽く、楽に読めます。　　　　お嬢さんだった主人公が、自分の夢を拡大させる為変わっていかざるを得ない姿は、逞しくもあり哀れでもあります。

2010/05/28

期待していた展開と違…

[文庫ＯＦＦ]

期待していた展開と違ったのはコチラの勝手としても、全体的に期待していた程ではなかった。個々の登場人物に関して言えば書き込み不足のモノあり、“お約束”のままのモノあり、で生き生きとしていない。また服飾業界についてや海外の描写についても勉強し過ぎで、ソレが生地のママ出ているのが上滑りさせている。諸般の事情からそう簡単には行かないと言うコトは判るが、もっと自分の中で熟成させてから書いた方が良かったんじゃないかしらん？と残念。

2005/10/21

大阪の船場と言う伝統と格式ある地域で育った式子は空襲で両親と安穏な生活を失ったが、そのもちまえの家柄の良さと、身に着けた「洋裁」の腕で、戦後の洋裁ブームに乗り新鋭洋裁学校の経営者として頭角を現し、ついには国内を網羅するほどの巨大チェーンスクールをつくりあげる。
だかその栄光の裏には、残酷な現実と、皮肉な運命の罠が・・・
てなぐあいの物語
この物語の作者は言わずと知れた、「白い巨頭」「女系家族」などの著作で名高い山崎豊子であったりする
この作者の作風なのか、この物語の登場人物には誰一人として、性格の良いものも、野心家でないものも登場しない。
みな、それはもうナチュラルに自分のことしか考えていない身勝手かつ、ヘビィな人びとばかりなのである。
つけくわえるとこの本結構分厚いのです。上下巻にわけても良いくらいに
しかも、題が「女の勲章」これだけで、なんだかもうお腹がいっぱいいっぱいどころか、胸焼けが・・・
でも大丈夫！！この作品は発表されたのが新聞。つまり新聞連載なので、読者を飽きさせないよう、短いスパンで
次へと次へと先を引っ張る展開をしていくのです。そして成功の頂点に立とうとする式子（ギトギト）が
式子の元弟子たちで表面上は式子を支えてきた3人の娘達（ギトギト）が、式子と学校を盛り上げる一方で粗利を
貪る男（ギトギト）銀次郎が、つんぐほぐれず本能と欲にまみれたラストへとなだれ込むのであった
もちろんちっともさわやかでも痛快でもないラストに
大衆小説なので、とても読みやすく
大衆小説なのに、とても後味が悪いこの作品
さて、読んどく？
山崎豊子の作品はどれも長編なので、一冊完結の本書は入門編としては最適かと思いますよ
私はもう十分だから遠慮しちゃおうかな（グフッ）