商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 双葉社 |
発売年月日 | 2008/01/20 |
JAN | 9784575511789 |
- 書籍
- 文庫
砂漠の船
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砂漠の船
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商品レビュー
3.1
11件のお客様レビュー
同じような世代が集まる団地。建物の老朽化とともにそこに住む人々も老いていく。同じ場所にいるのもいいのだろうが、変化を受け入れ自らも変化していくことも必要では。
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- ネタバレ
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誰に自分を重ねあわせるか。 この物語は、それによって感じ方は大きく変わるのかもしれない。 幹郎は正しいことを言っているように見える。 たぶん幹郎自身も、「俺は正しいことを言っている」と思っているのだろう。 だけど・・・もしも自分が幹郎の娘だったら・・・と思うと勘弁してもらいたい。 幹郎の見ている世界はとても狭い。 自分の考えが及ばないことはすべて拒絶し切り捨てる。 何故もっと娘に関心を払わないのだろう? もちろん茜の方にも問題がないとは言わない。 他を見下し、親を否定し、自分だけが正しいと信じているところは幹郎によく似ている。 けれど、それが自分を守るためにしている必死の行動だったとしたら? 著作権違反で捕まったとき、どうしてもっと話し合わなかったのだろう。 頭から叱るのではなく、何故著作権を侵してはいけないのか。 ひとつのキャラクターを作るためにどれほどの時間と労力がいるのか、その権利を守るために著作権があるのだと、きちんと話せばよかったのに・・・と思う。 キャラクターを作り上げ、ストーリーを考える大変さを知っている茜なら、話しようによってはもっと違った会話が出来たかもしれないのに。 幹郎にとって必要だったのは、家庭という名前の空間でしかない。 妻としての由美子が必要だったわけでもなく、娘としての茜でもない。 ただ、幹郎が平和に暮らすための登場人物として由美子や茜が必要だった・・・そんなふうにさえ見えてしまう。 家族って何だろうと思う。 母とは共通の話題があったせいか、会話がまったくない時代なんてなかった。 弟ともそれなりに同じ話題で盛り上がれたし、父親は少し面倒なところもあったけれど毛嫌いするほどではなかった。 当たり前のように話し、当たり前のように喧嘩をし、当たり前のように仲直りをする。 幹郎がどうしても理解できなかった。 というよりも、幹郎のような人が父親だったら息が詰まっていたと思う。 日本社会の歪みというよりも、幹郎という個人の歪みが家庭崩壊につながったのでは? 働く父親に対して、わたしの考え方はあまりにも冷たいだろうか。 仕事に対しても熱意が感じられず、言い訳をしながら流されているようにしか見えない。 一念発起して資格を取ろうとか、積極的に何かに向かっていく気力がないとしか感じない。 最後の最後に、「やり直すチャンス」という言葉が出てきて少しだけホッとした。
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母親は出稼ぎから帰ってきて自殺した… 出稼ぎ、差別、リストラ、不倫、離婚、 反抗的な娘… とにかく、ずっと重く暗い感じ… 幹郎さん、真面目で家族を大切に思ってるのは分かるけど、融通のきかない面白みのない人。 由美子さんの「家族とか居場所とか、何かを守るための人生は終わったのよ...
母親は出稼ぎから帰ってきて自殺した… 出稼ぎ、差別、リストラ、不倫、離婚、 反抗的な娘… とにかく、ずっと重く暗い感じ… 幹郎さん、真面目で家族を大切に思ってるのは分かるけど、融通のきかない面白みのない人。 由美子さんの「家族とか居場所とか、何かを守るための人生は終わったのよ。別にあなたとの結婚は間違ったとは思ってないけど、もう、一緒にいる必要はないの…」 って言っちゃう気持ちわかるわー
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