商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | ダイヤモンド社 |
| 発売年月日 | 2007/11/15 |
| JAN | 9784478001202 |
- 書籍
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「経済人」の終わり
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「経済人」の終わり
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4.6
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ドラッカー名著集 9 「経済人」の終わり 著:ピーター・F・ドラッカー 訳:上田 惇生 出版社:ダイヤモンド社 本書はドラッカーの処女作である まえがきに、1939年01月 ニューヨークのブロンクスで執筆とある 1939年09月、ナチスドイツは、ポーランドに電撃侵攻し、大戦が...
ドラッカー名著集 9 「経済人」の終わり 著:ピーター・F・ドラッカー 訳:上田 惇生 出版社:ダイヤモンド社 本書はドラッカーの処女作である まえがきに、1939年01月 ニューヨークのブロンクスで執筆とある 1939年09月、ナチスドイツは、ポーランドに電撃侵攻し、大戦がはじまる まさに、第二次世界大戦の直前に書かれた問題作である 「政治の書」である プロジョア資本主義も、マルクス社会主義も、もはや、理想の政治形態ではなく、大衆は絶望していた そこに、矛盾にみちた、ファシズム全体主義が、ドイツと、イタリアにあらわれたとき、もはや、民主主義も、キリスト教もが、それを阻止しえなかった ドイツ、イタリアの人々は、今日を食うために、人々は、矛盾と知りつつ、ファシズム全体主義を選んだ 「経済人」とは何か、19世紀から続く、ブルジョア資本主義を具現化したものと理解しました 「経済人」は、ファシズム全体主義を止めるべき力はなく、あたらしい、政治形態を待つ、望むというのが本書の流れである 仕事を奪われ、故郷を追われた、ドラッカーは、その原因たるナチスドイツのファシズム全体主義を欺瞞のあばき、対抗すべく著わしたものが本書だと考えました。 気になったのは、以下です ・ファシズム全体主義の症状は3つ ①積極的な信条をもたず、他の信条を攻撃し、排斥し、否定する ②政治と社会の基盤としての権力を否定する ③積極的な信条にかわるものとして、ファシズムの約束を信じるためではなく、まさにそれを信じないがゆえに行われる ・ファシズム全体主義は、権力は自らを正当化する ・ファシズム全体主義の症状として、さらに重要な意味を持つものが、大衆心理への訴求である ・大衆は、ヒットラーの公約の1つひとつがいかに矛盾することを知っていた ・大衆の絶望こそが鍵である。絶望した大衆は不可能を可能とする魔術師にすがる ・1929年の大恐慌によるアメリカの崩壊は、ブルジョア資本主義を信頼するヨーロッパ人にとってはアメリカ人以上に大きな衝撃だった ・キリスト教とともに、自由と平等はヨーロッパの2つの基本概念である ・「経済人」に代わるべきものとして、人間についての新しい概念が何一つ用意されていないことが現代の特徴である ・最も重要な事実は、キリスト教が行った政治、社会活動のほとんどが、大衆にとって単なる反動あるいは意味のない喪にしか見えなかったことだ ・大衆のものとして根付いていなかった民主主義の実体が崩壊した 実体が崩壊した以上、民主主義の信条、象徴、制度もまた、大衆の側からのいかなる精神的、心理的抵抗も受けることなく、またたく間に崩壊した ・ファシスト市民軍、突撃隊、親衛隊、ヒットラー青年団、各種婦人団体などの準軍事組織もまた、すべて非経済的目的のためのものである ・ファシズム全体主義国における軍備拡張はいかなる経済価値も生むはずもない 軍拡は経済的には消費にすぎない ・西欧の民主主義諸国は、ブルジョア資本主義、マルクス社会主義、あるいは両者の折衷によっては、ファシズム全体主義を打ち破ることはできないことを認識すべきである それを打ち破るのは、自由と平等の社会についての非経済的な新しい概念の確立しかない 目次 まえがき 第1章 反ファシズム陣営の幻想 第2章 大衆の絶望 第3章 魔物たちの再来 第4章 キリスト教の失敗 第5章 ファシズム全体主義の奇跡│ドイツとイタリア 第6章 ファシズム全体主義の脱経済社会 第7章 奇跡か蜃気楼か 第8章 未来 付録 付録1◆一九三九年初版へのチャーチルによる書評 付録2◆一九三九年初版への序文 付録3◆一九六九年版へのまえがき 付録4◆一九九五年版へのまえがき 付録5◆年表─あの頃の歴史(第一次世界大戦から第二次世界大戦へ) 訳者あとがき 訳注 人名索引 ISBN:9784478001202 判型:4-6 ページ数:324ページ 定価:2000円(本体) 2007年11月15日第1刷発行
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ドラッカー教授、29歳のときの著作。マネジメントで有名な教授の処女作は、意外にも政治、それもファシズム全体主義についての本です。しかし、この著作からは後年重要なキーワードが述べられています。以下、気になった箇所。 p55『一人ひとりの人間が位置と役割をもつ秩序が崩壊したことによって、当然、合理の秩序だったはずのこれまでの価値の秩序が無効になった。』 後のドラッカー教授の重大な視点の一つになる「位置と役割」が、ここで出てくるとは意外でした。 p132『農民が「民族の背骨」であるならば、労働者は「民族の精神」である。経済的地位などとは関係なく、いつでも自らを犠牲にする用意があり、自己規律に富み、禁欲的にして強靭な精神をもつ「英雄人」なる理想的人間像である』 「経済人」の社会が崩壊したのち、ファシズム全体主義が模索したのが「英雄人」だった。本書自体は深く書いていないものの、この「英雄人」こそ、ファシズム全体主義が「位置と役割」をドイツ国民に提示できたキーワードと言えます。 p195『ナチズムにとって、人種的反ユダヤ主義は手段にすぎない。本当の敵はユダヤ人そのものではない。ブルジョア秩序である。ナチズムは、ブルジョア秩序にユダヤ人の名を付して闘う。ナチズム反ユダヤ主義は、ブルジョア階級の秩序や人間観に代えるべき肯定の概念を構築できなかったことに起因する。階級闘争に走るわけにはいかないナチズムとしては、別の観点からブルジョア資本主義と自由主義を攻撃せざるをえない。悪魔の化身を発見したからには、その論理的、力学的帰結として、さらには、そもそもの目的からして、それら悪魔の化身との闘いには容赦なきことが求められる。』 ドラッカー教授がどこまで予想していたかは明確ではありませんが、本書刊行後に更に激化するユダヤ人迫害、虐殺を予期させる文章です。 p203『つまるところ、組織そのものが自らを正当化する社会的秩序であるとしなければならない。社会組織の外殻はあらゆる社会実体に勝る。容器としての形態こそ最高の社会的実体である。こうして組織が信条そのものとなる。』 後年、ドラッカー教授は「組織は目的ではなく手段である。」と述べていますが、この考察が念頭にあるのかもしれません。 p227『現実には、独ソ戦が希望的観測以上のものだったことは一度もない。しかし、現在の状況が続くならば、西ヨーロッパ諸国に対抗するために両国は同盟を結ぶと考えられる。』 チャーチルでさえ見誤った独ソ不可侵条約締結を的確に見定めていたのは驚きです。 ドラッカー教授のその後の思想を予感させる名著です。
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"ドラッカーの処女作。 経営の話しでなくて、全体主義が、社会的、経済的、政治的になぜ出てきたかという話しと、今後の見通しとして、ナチスはソ連と手を結ぶだろうと、だれもが電撃的な不可侵条約に驚く前に、それがほとんど必然であることの予言。 1939年、ドラッカー29才の...
"ドラッカーの処女作。 経営の話しでなくて、全体主義が、社会的、経済的、政治的になぜ出てきたかという話しと、今後の見通しとして、ナチスはソ連と手を結ぶだろうと、だれもが電撃的な不可侵条約に驚く前に、それがほとんど必然であることの予言。 1939年、ドラッカー29才のときの作品ということだが、この分析の重厚さ、鋭さ、先を見通す力はとんでもないものがある。それだけでも驚きなのだが、これは1933年、ナチスが政権をとったとき、つまり23才から書き始められたということ。 ドラッカーって、そこまで好きではないので、こういう戦前の作品は、マニアが読むものだと思っていた。ところが、これはドラッカーが書いたということを外して、全体主義の分析として古典のレベルとなっている。 ドラッカーのスタートがここにあるのかと思うと、ちょっとドラッカーの読み方が変るかもですね。 ほんとすごいよ。
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