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モスラ対ゴジラ 講談社X文庫
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モスラ対ゴジラ 講談社X文庫

上田高正(著者)

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モスラ対ゴジラ 講談社X文庫

440

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1984/10/01
JAN 9784061900080

モスラ対ゴジラ

¥440

商品レビュー

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2021/01/06

昭和39年映画のノベライズだが、 (講談社X文庫)に入る'80年代という状況を反映してクライマックスではゴジラは原子力発電所を目指す!破壊されれば炉心が露出するばかりでなくゴジラは手のつけられない移動汚染源となってしまう!(映画と違って炎ではなく放射能物質を含んだ白濁の...

昭和39年映画のノベライズだが、 (講談社X文庫)に入る'80年代という状況を反映してクライマックスではゴジラは原子力発電所を目指す!破壊されれば炉心が露出するばかりでなくゴジラは手のつけられない移動汚染源となってしまう!(映画と違って炎ではなく放射能物質を含んだ白濁の息を意図的に吹きかけて敵を悶絶させる)。モスラはインファント島の守り神だったが、『A国』が水爆実験をしたため卵を海中に逃がし鈴鹿市の漁村に流れついた。その日本にゴジラも上陸して、母モスラも卵を守るため飛来し死ぬが子が仇を討つ。国防にA国の応援を求めないのがプライド オリンピック見ようと思って来たゴジラでもなかろうが、実際の東京オリンピックではお祭りを台無しにするために中共は会期中に原爆実験を行った。不参加の大会を盛り下げた周恩来はなかなか有能。ゴジラは中京コンビナートにちょっと被害を与えたが、低進国の核開発の与えた衝撃は「中国の核は防衛のためのものだから心配いらない」と言われても解けない。そしてODA残額支払いはまだ続いている。 ところで、昭和34年に第一期工事が完成した三重県四日市プラントは日本初の石油化学コンビナートであったし、昭和34年9月には死者行方不明1501名、被害総額5000億円の伊勢湾台風もあった。作者にはその記憶もあろう。初代ゴジラは米軍による空襲のイメージだったが核実験によって呼び覚まされたゴジラが無関係な日本を襲うというのは東西両国の核開発競争により核戦争に巻き込まれる恐怖が裏打ちされているからこそのリアリティと言える。対抗できる唯一の武器オキシジェンデストロイヤーを持つ芹沢博士は「これを使えば軍事利用の恐れとして、自死でその製造技術を葬り去った。 娯楽映画をあげつらうのは無意味かも知れないが、怪獣を怪獣で撃退する(なんと同年の次作『三大怪獣・地球最大の決戦』ではゴジラはモスラに懐柔される)という一方的願望が無条件成就ファンタジーは、「軍事侵攻への備えは《国際社会》=実質米軍におまかせ」「軍備などなまじ持つと戦争になる」との『安保ただ乗り』を子供向けに具現したものと言える。現行のカルタゴ憲法が捏ち上げられた時代には「米国は蒋介石、スターリンと戦友」「米国が核兵器独占」であったし共産主義国の恐ろしい実態にも瞑目していた。 商用(おもに発電)核より軍用核ははるかに多いし、機密なので汚染源として深刻と思われる。初代ゴジラはオキシジェンデストロイヤーで東京湾に溶けたが、それを上回る海洋汚染が海中廃棄された原子力船(レーニン号以外は潜水艦)、核兵器によりなされているであろう。そうして見るとモスラ幼虫の糸により繭状に包みこむのは唯一の解決法であった。《科学技術》は作り出した物の後始末出来るほど有能ではない。

Posted by ブクログ

2013/08/31

1984年、リメイク版『ゴジラ』公開に連動したメディアミックスの一環として、ヤングアダルトブックス(現在のライトノベルの母体)の講談社レーベルであった「X文庫」として過去、人気のあった映画作品の『旧ゴジラ』『モスラ対ゴジラ』がそれぞれ新たにノベライズとして刊行されていた。(名作『...

1984年、リメイク版『ゴジラ』公開に連動したメディアミックスの一環として、ヤングアダルトブックス(現在のライトノベルの母体)の講談社レーベルであった「X文庫」として過去、人気のあった映画作品の『旧ゴジラ』『モスラ対ゴジラ』がそれぞれ新たにノベライズとして刊行されていた。(名作『キングコング対ゴジラ』はキングコングの著作権の都合で実現しなかった。残念!) 『モスラ対ゴジラ』は1964年公開の映画作品でゴジラ映画シリーズの4作目にあたり、前作の対戦相手「キングコング」に代わって東宝自社キャラクターである『モスラ』を起用。1961年公開の『モスラ』の続編という世界観でゴジラと対戦するというストーリー。 『モスラ』の根底に流れる「人間社会の良心」というテーマは受け継がれ、台風によって漂着したモスラの卵を商業化して利用しようとする悪徳興業社と人道的立場に則ったマスコミの正義をゴジラとモスラにオーバーラップさせる対決の構成は見事。しかし、怪獣を《擬人化》した印象と、作品テーマが「観光開発ブーム」「興行師の背後に悪徳政治家よる暗躍」「新聞の第三権力化」など、60年代当時の世相へのアイロニーの強いストーリーになってしまい、物語の終焉としては人間側のドラマがオチておらず、結局のところ「人間のエゴでモスラを利用した」という印象は最後まで払拭することが出来ず、社会世相と怪獣の存在というストーリーの難しさが露呈してしまった結果となった。この作品以後、『ゴジラシリーズ』は怪獣同士の対決スペクタクル娯楽路線へとシフトすることになる。 本書は新たなノベライズ化にあたって社会背景を80年代の世相に脚色してはいるものの、基本的なプロットやセリフは映画の脚本から抜き出して構成するなど主購買層のマニアに対しても細かな配慮がなされており、小説風に上手くまとめられている。まさに「読むビデオ」。

Posted by ブクログ

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