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雨の匂い 中公文庫
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雨の匂い 中公文庫

樋口有介【著】

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雨の匂い 中公文庫

754

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2007/10/22
JAN 9784122049246

雨の匂い

¥754

商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2017/02/09

 一応大学生ではあるものの、家でほぼ寝たきりの元塗装工の祖父と、末期癌で入院中の父親の両方の面倒を見ながら、夜はアダルトビデオ専門のレンタル店でアルバイトをしている柊一。淡々と過ごす日々の中、向かいの家の鈴木ハツを通し、昔祖父が手掛けた緒川家の塀の塗り直しをやってくれないかと頼ま...

 一応大学生ではあるものの、家でほぼ寝たきりの元塗装工の祖父と、末期癌で入院中の父親の両方の面倒を見ながら、夜はアダルトビデオ専門のレンタル店でアルバイトをしている柊一。淡々と過ごす日々の中、向かいの家の鈴木ハツを通し、昔祖父が手掛けた緒川家の塀の塗り直しをやってくれないかと頼まれる。その家の向かいは近所でも有名なゴミ屋敷だった。  本当にこの男は大学生なのか?と思うほど、達観しているというか、すでに諦めの境地なのか、祖父や父親の介護を本当に淡々と、文句も言わずに完璧にこなす柊一。読んでいる間中、その姿の内側に何か暗いものを溜め込んでいる印象をずっと抱いていたのだが、物語後半の行動で「あぁ、やっぱり」と妙に納得してしまった。この話は犯人探しの物語ではないので、この後柊一がどうなったかはわからない。誰か、彼の内面を救ってくれる人は現れるんだろうか。

Posted by ブクログ

2016/03/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。本心では人間関係の煩わしさやしがらみを嫌いつつ、その感情に蓋をして淡々とクールに過ごしている。表面上の会話では決して相手を否定しないのに、「都合良く」人が次々と死んでいく様が不気味で作者らしい展開。柊一の感情を、丁寧に描かれた情景や行間で間接的に表現しているのも秀逸で、独特の世界。いつもながら、料理や家事の几帳面な描写に牧歌的な会話、静かに含んだ毒に至るまでたっぷり堪能出来る一冊。「ピース」が好きな方には是非。

Posted by ブクログ

2016/01/11

再読。 癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。 淡々となんでもないように家事・介護をこなす柊一、樋口氏の中では異色作。

Posted by ブクログ

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