商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2007/08/09 |
JAN | 9784062758086 |
- 書籍
- 文庫
キルプの軍団
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キルプの軍団
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
ニュージーランドと日本を往復する旅路の中で一息に読んだ思い出がまずある。そんな個人的な体験はいいとして。。。 罪やゆるしについてが根底のテーマに、やや変わった語り口(高校生という主人公設定だからよりそのように感じるのかもしれない)で、大江氏らしい展開で書かれた本。 この年代の大...
ニュージーランドと日本を往復する旅路の中で一息に読んだ思い出がまずある。そんな個人的な体験はいいとして。。。 罪やゆるしについてが根底のテーマに、やや変わった語り口(高校生という主人公設定だからよりそのように感じるのかもしれない)で、大江氏らしい展開で書かれた本。 この年代の大江作品らしく、さまざまな自身の過去作品をモチーフとして含んだ反復的別作品といった調子を楽しむならば、いろいろ他を読んだ後のほうにとっておくのがおすすめです。 もちろん、これだけでも充分成立しますが、やや難解かもしれません。
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高校生である主人公が家族や叔父、元極左活動家で映画を作る大人たち、ディケンズの小説、そして終盤のある事件などに関わって考えたり悩んだりって内容。文庫版あとがきで作者が同時代を生きている若い人へのメッセージを、これだけ直接的に書き込むということは、他の作品では決してなかったこと、と...
高校生である主人公が家族や叔父、元極左活動家で映画を作る大人たち、ディケンズの小説、そして終盤のある事件などに関わって考えたり悩んだりって内容。文庫版あとがきで作者が同時代を生きている若い人へのメッセージを、これだけ直接的に書き込むということは、他の作品では決してなかったこと、と語る通りメッセージ性は高いように思いますが、決して押し付けがましくはなく主人公に父親が「きみはこのところずっと苦しんで、論理的に考えつめてきたわけだから、これまで通りの仕方で、おれが正しくないといっても、きみは受けいれぬだろうがな? そこでおれとしては、困ったなあ、というほかにないんだね」と語るシーンが象徴的で、過激な場面もあるけれど全体的には若者(というか自身の子供)に寄り添った印象の温かみを感じる作品でした。
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あまり言及されることがないがとてもおもしろい。特に文学から文学をつくるという大江的手法が明示的に採られている。
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