商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | エンターブレイン/エンターブレイン |
発売年月日 | 2007/08/10 |
JAN | 9784757736290 |
- 書籍
- 文庫
学校の階段(6)
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学校の階段(6)
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商品レビュー
3
3件のお客様レビュー
生徒会長も、生徒の一人。 決して生徒を管理する人間ではない。 じゃあ何をする人なのか、ということを遊佐君は教えてくれる。 それはなかなかできることではないけれど。
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青臭い衝動で駆け抜ける青春! と言った感じの本シリーズ。今回は主人公のスランプから物語は始まります。 焦点は主人公・神庭幸宏の走る理由。 そして、彼のルーツ。 青春を感じたい方に、この走り出したくなる物語はオススメです。
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“「……………」 そこにあるのは、やはりただの階段だった。 あ、れ? スタート。 レースは一方的だった。四階まで上がり切る前に井筒にリードを許し、そのまま彼の背中を追いかけて走る展開になってしまった。今度も階段を飛ばして降りることができない。ゴールするまでに息切れしてしまい、最後...
“「……………」 そこにあるのは、やはりただの階段だった。 あ、れ? スタート。 レースは一方的だった。四階まで上がり切る前に井筒にリードを許し、そのまま彼の背中を追いかけて走る展開になってしまった。今度も階段を飛ばして降りることができない。ゴールするまでに息切れしてしまい、最後は少し歩いてしまった。 「おーいっ。何だよ、それ。本当にテンション下がってんぞ!せっかく俺が……」 怒る井筒に平謝りで応じながら、幸宏自身も苛立っていた。おかしい。こんなはずじゃないのに。自分は、どうなってしまったんだろう。” 神庭幸宏が階段を駆けることに理由はあるのか。 御神楽が普通に怖い。計算づくだ。 遊佐の計画も、怖いけど。こっちのほうがいい。それにしても完璧すぎる。 “「やあ、いらっしゃい。ご用件は?」 女子生徒と対照的に、椅子に深々と腰掛けて悠然と微笑みかけてくるのは、天栗浜高校現生徒会長、遊佐由宇一その人だ。 幸宏は息を整えながら歩み寄り、遊佐の前に立った。机の上に置かれた碁盤を見下ろす。碁盤の上には幾つもの碁石が並べられていた。 「遊佐さん……」 息はまだ整っていなかったが、幸宏は切り出した。腕を振り上げる。遊佐の目が、一瞬揺らいだ。 バアンッ。盤上の碁石を乱暴に払いのける。幸宏は思い切り叫んだ。 「一年三組、神庭幸宏っ。生徒会長に立候補します!」 女子生徒が目を見張って両手を口元に当てている。遊佐は碁石が飛んだ瞬間、それらを少し目で追ったようだが、椅子から身を起こすことはなかった。その微笑みが、ゆるゆると深くなっていく。 「いいね」 そして、幸宏を見上げて満足そうに頷いた。 「良い一手だ。ありがとう」 幸宏は姿勢を正し、遊佐に一礼した。”
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