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子午線の祀り・沖縄他一篇木下順二戯曲選4 木下順二戯曲選Ⅳ 岩波文庫
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子午線の祀り・沖縄他一篇木下順二戯曲選4 木下順二戯曲選Ⅳ 岩波文庫

木下順二(著者)

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子午線の祀り・沖縄他一篇木下順二戯曲選4 木下順二戯曲選Ⅳ 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介 内容:子午線の祀り. 龍が見える時. 沖縄
販売会社/発売会社 岩波書店/岩波書店
発売年月日 1999/01/20
JAN 9784003110041

子午線の祀り・沖縄他一篇木下順二戯曲選4

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2021/05/05

『子午線の祀り』(1978) は、『平家物語』中の一の谷から壇ノ浦の戦いまでを戯曲化した木下順二 (1914-2006) の最高傑作である。。dramaticな『平家物語』を更にdramaticな作品に完成している。一の谷の戦いに敗れた平家の大将軍平知盛は、海に愛馬を泳がせて船に...

『子午線の祀り』(1978) は、『平家物語』中の一の谷から壇ノ浦の戦いまでを戯曲化した木下順二 (1914-2006) の最高傑作である。。dramaticな『平家物語』を更にdramaticな作品に完成している。一の谷の戦いに敗れた平家の大将軍平知盛は、海に愛馬を泳がせて船に乗り移る。しかし、船には人が多く混み乗り、馬を乗せることができない。泣く泣く、愛馬を源氏の兵の群がる汀へと追いやる。この場面を、「馬は主の別れを慕いつつ、暫しは船をも離れやらず、沖のかたへ泳ぎけるが、船次第に遠くなりければ、主なき汀へ泳ぎ帰る。足立つほどにもなりしかば、なお船の方をかえりみて、二、三度までこそいななきけれ」と描写する。屋島の戦いの前の有名な逆櫓論争の場面も興味深い。戦奉行の梶原景時が船の方向を自由に変えることのできる逆櫓の使用を持ち掛ける。それに対して義経は、「およそ戦さは、一退きも退かじと思うてさえ、形勢悪しきとなれば退くのが常の習い。事の初めから逃げ支度して何のよいことがあろうぞ。------戦さはひたすら攻めに攻めて攻め勝った時こそ日本晴れだ。しかもこのたび、義経ことに存念あり。第一陣に立って命を棄てる!」と言い放つ。このように、戦の天才義経の真骨頂を巧みに表現している。更に、壇ノ浦の戦いにおいて、義経は平家方の水主を斬り伏ろと命じる。「それはなりません判官殿! 戦さの法にそむきます!」と諫められたのに対して、「天と地を覆えそうこの期に及んで法も掟もあるものか! いいや、これこそが義経の戦法だ!」と言い返す。日本文学を愛するひとには自信を持ってお薦めできる作品である。

Posted by ブクログ

2012/10/20
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※このレビューにはネタバレを含みます

思想的でビジュアルに乏しいので、わたしには合わなかった。 筆者の、知盛に対する思いの結晶であったとは感じたが、 結局この人が描いているのは、「知盛がどんな人であったか」ではなく、 「自分は知盛をどう思うか」だけであるように思う。 そのため登場人物が、息をしているように感じられない。 生きていた人を描くことは難しい。 今も生きている人のように…。

Posted by ブクログ